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奥武蔵 正山164.9m~仙元山(仙元大日神)270m 

  

【日  付】 2020年06月03日(水曜日)
【メンバー】 礒田武志: 1名
【行動日程】      
【交通】06月03日
(往 路)志木(東武東上線)⇒準急川越市行に12:35⇒12:53川越市12:59⇒13:31武蔵嵐山  
(復 路)武蔵嵐山急行池袋行⇒17:24森林公園(川越特急)17:30⇒18:04朝霞台18:05⇒18:07志木
【コースタイム】 06月03日
 武蔵嵐山駅13:33→菅谷神社13:45→R254嵐山渓谷入口交差点陸橋→都幾川14:03→月川荘看板で右折14:16→14:22作業道入口→14:43正山14:45→14:54都幾川岸(県道脇に駐車スペースあり)→14:59小倉城跡入口林道→15:10小倉城跡分岐→15:44仙元山(仙元大日神)→小倉城跡分岐→16:18小倉城跡入口→16:37標高点58m鎌形集落→16:51都幾川→R245分岐4嵐山渓谷入口交差点→17:17武蔵嵐山駅
[歩行実時間(休憩を含む)]  3時間44分

 【コメント】
1. 動機・目的 
日本山名総覧18000の山にある埼玉県の山201峰のうちの嵐山で登り残していた正山と仙元山(仙元大日神)をつないで散歩をする。ネットを見ると平安末期から鎌倉・室町期まであった山城群の遺跡でもあるらしい。また都幾川・田畑・果樹園・里山にどんな動植物がいるかも楽しみである。

2. 天気・気温・体調・装備 
2.1. 天気・気温
06/03 梅雨前の曇り空 東京で最高温度28.5℃、最低温度20.9℃

2.2. 体調
里山歩きには少し高すぎる気温であったが微風もあり一休みしたときに一口飲む水で熱中症に備えた。
新規コロナウイルス流行中であるから後期高齢者一年生の私も電車内、人混み、対面になる場合はマスクをかけて歩いた。

2.3. 装備
一般的ハイキング装備でOKである。トレッキングシューズで足拵えして正山を下り、長袖シャツ・長ズボンで薮に備えた。

3. コース
3.1. 見どころ
正山の三角点、仙元山頂上の仙元大日神の石碑を見落としたくない。小倉城跡見学は後日に回わしたので山城フアンに叱られるかもしれない。

3.2. 安全・ハザード
3.2.1 道迷い
武蔵嵐山駅から歩くのでできるだけ駅に近い登山口と下山口を国土地理院の地形図で探し、ネット情報で確認した。選んだ正山の登山口から入った作業道が竹薮の中で消えていたが、薄い踏み跡(獣道?)があったので現在も使われている林業作業道に出ることができた。正山頂上(三角点)は薮めいた場所にあったが下りの踏み跡には杭や登山者の目印がついていた。小倉峠から仙元山に直登する尾根の薮林床には幾筋も踏み跡が乱れついていたが迷わず上に向かえばよかった。小倉城址と仙元山を結ぶ登山道と尾根踏み跡には目印テープを巻いた大木がある。始めて登る時でも道迷いはしないだろうと思われた。

3.2.2. 薮・倒木
足元が見えなくなるような薮は全くない。また二山ともに邪魔になる倒木はほとんどない。ただ今回、正山に取付きの孟宗竹の林には切り倒された竹が積まれているところがあったので直進できなかった。少し回れば問題はない。 

3.2.3. 岩場・急坂 滑落・転倒/転落
注意が必要と思うのは正山の西尾根である。標高もさしてない小尾根だが細く急で岩っぽい。小木が踏み跡左右に生えているので掴みながら下った。途中から境界管理のためと思われる踏み跡と目印が着いているのでそれを追えばよい。

3.2.3. 暑気
梅雨前の蒸し暑さによる熱中症を心配したが、山中は杉・ヒノキ植林や広葉樹との混交林で日陰は十分、下界は微風で体調を維持できた。ただ酷暑下で武蔵嵐山駅と登山口との間の舗装道路を歩くは止めた方がよい。

4. 歩いてみての感想
武蔵嵐山駅から歩いて、日本山名総覧18000の山にある埼玉県の山201峰のうちの正山と仙元山(仙元大日神)の頂上を踏むことができた。不満はない。評判通りの仙元大日神石碑と正山三角点を確認できたことにも満足したが、小倉城址見学を端折ったのは今思えば残念である。嵐山町・ときがわ町・小川町が交わる地区の麦秋・熟梅の田園を満喫できたのはうれしい。この二つ低山はマニア向きと思っていたが意外にも踏み跡が多いので吃驚した。小倉城跡入口近くに駐車スペースがあるせいかも知れない。
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(写真 礒田武志)
 
5. 記録
5.1. 武蔵嵐山駅から薮めいた作業道入口まで
武蔵嵐山駅南口の東から南西に向かいまず菅谷神社に参拝した。菅谷神社の境内を抜けて南に向かい国道R254に沿って西に向かい嵐山渓谷入口交差点で陸橋を渡り県道173号を南西に歩んだ。道なりに進み坂を下ると都幾川に出る。都幾川を渡ると右手(西)に広い嵐山渓谷バーベキュー場、左手に広い農地が見渡せる。境界には白い花をつけたウツギが風になびいていた。坂を登るとホトトギスが鳴き渡って来ている森の端を通る。「月川荘」という看板を見て右折する。約3分歩いて細道に左折して正面に民家と正山を見ながらやはり約3分ほど歩くと左に薮めいた作業道入口の入口があった。

5.2. 作業道入口から正山三角点まで
ウグイスが囀る細竹薮が孟宗竹林に替わると作業道は消失してしまい、竹の落ち葉の上に残る踏み跡だけになる。谷を登る踏み跡の先には伐採した竹を積んで通行止めにしてあった。すこし北に回り込んで再び見つけた踏み跡を辿って登った。竹林から針葉樹林に抜けたら立派な作業道が山肌についていた。軽トラの轍跡である。軽トラ作業道が南東に下り始めたので西の尾根に登る踏み跡辿ることにした。境界標杭が目に入る。近づくと南から北へ続くもう一本の軽トラ作業道の脇に刺さっていた。地形図と照合するとネット情報にあった日向集落からの道と思われる。そのまま北へ軽トラ作業道を歩む。軽トラ作業道の上り詰めは笹薮で、その中に正山の三角点164.6mが鎮座していた。山頂標らしいものはない。ネット情報によると別名塩山というらしいがその由来説明看板もなかった。まわりは混交林で囲まれて全く展望がない。麓の人々の山だろう。

5.3. 正山三角点から都幾川岸 
三角点薮の中に尾根を西に向かう踏み跡がある。2分ほど平坦な尾根を歩く。標高150mあたりで尾根は北西に向かい100mの急降下となる。岩っぽい踏み跡だが境界管理の杭やマーク、PEテープがあり足下に注意しながら左右の小木を掴んで下ることができる。降りついたところは都幾川の岸で嵐山渓谷の末端だ。向かいに茶屋を見ながら西へ小川沿いに歩けば車道に出る。上流は槻川、下流は都幾川、このあたりで名前が変わるのかもしれない。

5.4. 都幾川岸県道から仙元山(仙元大日神)まで
車道に出てまず方位を確認した。北から男性トレッカーが歩いてきて私を見てなぜか不思議そうな顔をして通り過ぎた。分岐を西に入ると道標が見えた。ウグイス、ゴジュウカラなどが囀っている。けたたましいのは外来種の鳥だろう。林道入口の道標には小倉城跡入口とある。舗装された林道を小倉峠に向かって道なりに登ると小倉城跡分岐(小倉峠)に着く。杖などが置いてあって車で登ってきたらここから歩きなさいと催促している。立派な看板などもあった。私は小倉城跡分岐道標から針葉樹林林床の薮に直進した。尾根が狭くて急な場所ではハッキリした踏み跡があるが、すこしでも広くて緩やかなところでは踏み跡が幾筋にも分かれていた。だが登りでは迷うことはない。薮を抜けると踏み跡は目印テープが巻き付けてある地点で小倉城跡からの道に合流した。この目印は下山時にに役立つ。登山道を登ると分岐があり温泉入口と記してあった。下山して汗を流したい人のためか? 登り続けると何やら不可思議なものがありポスターを読めば「大切な公共基準点」とのことであった。地形図ではこの辺りはゴルフクラブの敷地内であるようだが?広葉樹が混じり、それらの方が目立つようになる。巻き道と尾根道の分岐が出てきた。登り尾根の踏み跡へ進む。道標もある。急傾斜の土道を登ると石碑が建つ頂上が目の前にあった。この仙元山(270m)には山名板・山頂標はないが立派な石碑がいくつも立ち、中央には仙元大日神の大きな石板碑が鎮座している。ここも展望はない。

5.5. 仙元山(仙元大日神)から小倉城跡入口林道まで
頂上から急坂を下る最中にゴルフ場からか話し声が聞こえてきた。一人ぼっちの山では人恋しさがこれで少しは和らぐ。巻き道と合流して目印に下りついた。ここからは薮めいた林床の尾根を下る。すぐに右手に舗装林道が見えてきた。下りやすそうな斜面を見つけて林道に下り小倉城跡分岐に向かった。乗用車が登ってきて通り過ぎて行ったがどこにいうのだろうか。往路そのままを下って小倉城跡入口に出た。

5.6. 小倉城跡入口から武蔵嵐山駅まで
往路とはコースを変えて南へ向かう。道なりに歩道を歩いて田黒を過ぎ県道との交差点に出た。この辺りから日向集落に入ると正山を楽々登られるはずだと踏んだ。県道に出てみるとときがわ町から嵐山町にはいることを示す交通標識があった。通り過ぎて振り返ると都幾川村と記してあった(ような記憶)。標高点58mと鎌形集落を過ぎて再び麦秋を見ながら往路の正山への曲がり角を通過した。都幾川を渡り温泉施設取り壊し中の坂を登って「大平山登山とりつき」、馬頭観音、「道しるべ由緒」を見てR254の交差点に着いた。往路とはコースを変えて県道をそのまま直進し嵐山郵便局を過ぎて嵐山三叉路を右折し、道路標識に従って今度は左折して東武東上線に突き当たったところで右へ向かい武蔵嵐山駅南口に帰ってきた。
(記:礒田武志)