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奥武蔵 竈門(カマド)山293.2m~屋船山277m

 赤杭がハートマークに刺さる屋船山
  

【日付】2020年10月25日(日曜日)
【メンバー】 礒田武志: 1名(新型コロナ感染拡大中 新座市累積感染者数109人)
【行動日程】      
【交通】アクセス
(往 路)北朝霞09:48→09:59新秋津/秋津10:08→10:11所沢10:14→10:38飯能10:43→10:59武蔵横手  
(復 路)東吾野14:18→14:32飯能 14:33→15:08秋津/新秋津15:24→15:35北朝霞

【コースタイム】 
武蔵横手駅11:01→11:16釜戸山登山口(獣害防止柵)→11:42釜戸山293.2m(昼食)12:01→12:19標高点303m→稜線→12:57屋船山分岐→13:24屋船山277m→13:53作業道→14:15東吾野駅
[歩行時間(休憩を含む)]  3時間14分

【コメント】
1. 目的 
新型コロナ感染も収まらず外に出かけず、日本山名総覧18000の山にある埼玉県の山201峰のうち奥武蔵 にある未踏の里山である竈門山と屋船山を縦走する。

2. 天気・気温・体調・装備
2.1. 天気・気温
日本付近は西高東低の気圧配置で関東は晴れて昼間は過ごしやすい陽気であった。現地飯能市も当日朝の天気予報では「晴 最高21℃、最低8℃、降水確率0%」であった。

2.2. 体調
歩き始めの武蔵横手駅、下山した東吾野駅で体調をセルフチェックしたが問題はなかった。新規コロナウイルス感染拡大中であるから後期高齢者一年生の私も電車内、人混み、対面になる場合はマスクをかけて歩いた。

2.3. 装備
一般的ハイキング装備で歩いた。トレッキングシューズで足拵えして屋船山の道なき尾根下りには手袋・長袖シャツ・長ズボンで対応した。

3. コース
3.1. 見どころ
植林で展望のない里山縦走路で大した見どころはない。地図読み山行のつもりで三角天、竈門山(山頂標にこう記してあったが日本山名総覧18000の山にはカマド山、ネットには釜戸山と)、屋船山の山頂を探すのが楽しみであろう。現在大人気の鬼滅の刃の主人公は竈門炭治郎といい雲取山から出てきたらしいがここ飯能の竈門山には縁がないのかしらん?

3.2. 安全・ハザード
3.2.1 道迷い
武蔵横手駅から釜戸山登山口(獣害防止柵)直ぐ近くまで舗装された生活道路が続いている。歩きやすいが分岐・合流して道選びに悩む。ただ道標が要所にあるので道標に出くわさなくなったら引き返して地図読みをして進むことが大切である。また主稜線から屋船山に向かう支稜線への分岐点にある目印は小さい。まず東にある送電線鉄塔を確認して西に向かい北にある支尾根を見つけて小さなビニールテープの目印を確認しよう。

3.2.2. 薮・倒木
邪魔になるほどの薮も倒木も全くない。ただ屋船山から下る西尾根には間引いた杉丸太が放置されている。積み重なっているわけではないので慎重に踏み越せば問題ない。 

3.2.3. 岩場・ガレ場・急坂
釜戸山登山口から三角天と竈門山を経て屋船山まで岩場、ガレ場、急坂はなかった。屋船山頂上から派生する西尾根は山頂に岩、末端にも崖、その間は急な尾根になっている。今回、頂上の岩を避けて北側のコルから西尾根へ巻いたが、西尾根に登ってみるに岩の南側から尾根に乗る方が適切のように思えた。植えてある杉や林床の小木を握って慎重に下れば尾根末端の小崖の上に着く。崖の上からは左(南)側の幾分傾きが緩い斜面をこれも小木を掴んでバランスをとって下れば無事に林道に降り付く。

3.2.3. 暑寒
好天の上微風もあり暑さを気にせずに歩くことができた

3.2.4. 害虫・毒草
竈門山山頂で昼食中に小さな薮蚊が1匹いたが纏い付くだけで刺されはしなかった。そのほか縦走中に害虫やかぶれ(皮膚炎)を起こす植物はなかった。

4. 歩いてみての感想
まずは計画通り日本山名総覧18000の山にある埼玉県の山201峰のうちの竈門山と屋船山の頂上を踏むことができたのは喜ばしい。

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(写真 礒田武志)

 
 
 6. 記録
6.1.武蔵横手駅から竈門山まで
武蔵横手駅を出て国道沿いに北西に向かう。正面には三角形の愛宕山が聳える。愛宕神社もあるというが今回は諦めて高麗川に架かる橋を渡り対岸の踏切を越した。向うの黒木の尾根に釜戸山があるのか。生活道路の分岐に出る。コンパスで方位を確認して西南西の道を選んだ。畑の界に植えてある山柿も収穫されずにたわわに残っている。民家の軒下にトラノオが咲き誇っている。ここのは花に傷もなく麗しい。民家の傍らに白子栗園の看板があった。すでに栗の収穫・販売は終了し人気がない。里道には分岐が幾つもあり、そのたびに地図読みと方位・方向を確認して進む。いくつか道標があるのだがどちらに行けばよいのか迷う。「三角天かまど山」道標が出てきて一安心した。簡易舗装が終わり、すぐに軽トラが通ることができる砂利林道も末端になる。林道脇にはサラシナショウマがまだ白い花穂を立てていた。林道末端の先には獣害防止柵が設けてある。獣害防止柵入口を開閉して檜植林の中の徒歩道に踏み込んだ。踏み跡はハッキリかつ広い。真新しい切り株や丸太、鋸屑が斜面を埋めている。檜間伐作業は日曜で休みのようであった。伐採地脇に古いがしっかりした道標が残っていた。尾根に出ると登山路が合流し ここにも道標がある。道脇に間伐された檜の新しい切り株がある。年輪を読むと数十歳を超えている。こんなに長く生きてきても間引かれるのかと後期高齢者1年生にはズキンときた。林床にあでやかに赤いミヤマシキミの実を見つけてすこし気分が軽くなった。尾根の道の左谷側が広葉樹雑木林に代わりに、少し登ると三角天に到着G283m到着した。山名標がある。三角天は檜植林の瘤で尾根合流するところにあり、三角点はない。檜が天を隠し展望もない。少し歩くと竈門山に着く。

6.2. 竈門山から屋船山まで
釜戸(カマド)山に立つ手作り山名標には「竃門山」と記してある。三角点293.2mがあるが展望はない。山名標を眺めながら軽い昼食とした。その間にも武蔵横手周回と天覚山コースの三叉路点になるためか15分ほどのにも男性2人が目の前を通り過ぎて行った。食後、明るい天覚山に向かうコースに入る。地形図には現れないアップダウンを歩む。犬の吠え声が何度もした後、近くで銃声がした。犬の吠え声が遠くなったので安心して進んだ。オーバーユースのためか登り坂に檜の根が階段のように露出している。まるで鞍馬山のようだ。武蔵横手へ沢沿いに下る道との三叉路を過ぎて標高303m点に着いた。地形図実線の道は消失しているが南面の飯能グリーンカントリークラブからか男女の声が響く。「飯能北アルプス」道標が現れ、それになにか小型動物の肩甲骨が打ち付けたあった。左側のネットフェンスの向こうにゴルフ場の芝生が見える。天覧山への縦走路であるためであろう。男性1人と会う。またしても銃声がした。都合銃声が3度続いて静かになる。平坦な檜尾根で若い方のグループに追い抜かれた。脚力の衰えを実感する。またしてアップダウンとなる。トレランの外人男性と出会い道を譲りあう。杉林の上り坂で南南西の私有地境界破線を照合したがよくわからない。標高点338m先の高圧送電線鉄塔「新所沢線58号」に到達にして屋船山への尾根に近づいたと判断できた。今度は大声で話し合っている男性グループ3人とすれ違った。若さが溢れている。うらやましい。北側に注意を払って進み北北東尾根分岐に、踏み跡と小さな赤テープを見つけた。屋船山への下降点と喜ぶ。赤テープの劣化具合から見て歩く人は少ないとも思う。北へ踏み跡を辿って下る。薮もなく歩きやすい尾根だがミヤマシキミやコウヤボウキが薄いながら踏み跡に生えている。下るにつれ梢の間から天覚山の尾根が見えるようになる。尾根脇に生えた杉に残る鹿の角研ぎ跡を見つけて白子の獣害防止柵が必要なわけがよく分かった。地形図どおり細尾根のアップダウンが始まる。三つ瘤の最初に瘤に登ると西側の下界から大音響の歌声やドラムが響いてきた。真ん中の瘤をのっこして3番目の瘤に着いた。屋船山だろうか

6.3. 屋船山から東吾野駅まで
狭い空き地には赤杭しかない。周りの木を見まわして巻いた白ビニールテープに277m屋船山と書いてあるのを見つけた。念のため尾根を先に進んでみると北東は薮に落ち込んでいる。引き返してテープの側に戻った。展望はない。里に近づいたせいで国道を走る車の騒音が届く。ネットでは北北西の尾根を下っていた方がいたので当初の縦走路に引き返すプランを捨てて降下を選んだ。次は北北西尾根降下点探しである。屋船山北北西尾根の頂点は大岩で尾根に岩壁となっている。そこで偵察した北のコルから谷を降りて尾根へ移ることとした。谷を30m下って尾根へ長巻きして乗り移った。続いて獣道や立ち木の檜、灌木を利用して注意しながら尾根を下る。尾根末端近くの標高190mで切れ落ちの急傾斜となったので左(西)へ回り込み標高170mまで斜面を木を伝って慎重に下った。最後も緩斜面と立ち木や灌木を選んで標高140mの林道に降りつく。
予期しなかったことだが林道の右先((北)は徒歩道になっていて「くぬぎの道」と道標まであった。もっと楽な降下点があるかと秩父線鉄橋迄行ってみて引き返す。途中に屋船山から下ったような踏み跡、目印はない。頂上から北東尾根に回ったらどうだったのだろうか。高麗川の曲がり角を覗いて林道を戻る。屋船山の北のコルの末端の沢は深く岩に切れ込んでいる。谷を下るのは危険だ。沢末端と民家の間では逆コースだとここ辺りで取り付くかと思うが目印など何もない。林道末端の民家前を通り過ぎ、林道が簡易舗装道に合流し生活道路になる。吾野林業の材木置き場脇を駅へ向かい踏切を探し大回りして東吾野駅に着いたがやはり里道の方が道迷いしやすい。
 
(記:礒田武志)