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新潟県
    山スキー
           日白山(1,631m)~東谷山(1,554m)
日白山稜線から見た谷川岳
  

【日  付】 2021年2月13日(土)

【メンバー】 CL:S.A Y.I E.T 3名

【コースタイム】 田代スキー場 7:20~二居部落~林道終点8:15~11:14稜線~12:15 日白山山頂12:45~13:57東谷山14:25~15:45貝掛温泉

【コメント】
 以前から狙っていた新雪滑走ができる近い山、その一つが新潟県17号線を はさんで田代スキー場の反対側にある東谷山(1,554m)である。 最近は人気が出て、山スキーやボードの連中で賑わっているようである。 ちょっと大廻りとなるが、どうせなら谷川連峰がさらに間近に一望できる 日白山(1,631m)経由でツアーをすることにして山スキー仲間と同行した。 前日に岩原山麓のマンション泊、3名で6時過ぎに車2台で出発、コンビニ で朝食と弁当を仕入れ、いわゆるピストン登山ではなく、行きと帰りの地点が 異なるので1台は貝掛温泉 に駐車して、田代スキー場 に向かった。 7時半過ぎに二居部落から山に登る林道の脇をシールを付けて歩き始める。 無風快晴、春の兆しで寒くはない。まもなく除雪してある林道の終点に到着、 すると、同じ山に向かう人達の車が3台駐車してあったが、我々もここまで来 れば良かったかなと、かなりの時間を短縮できそうであった。 昨年末、初めてチューンナップしたスキー板、秀山荘の完全閉店に伴い安価 で購入したスキー靴とビンディング、そしてこれも新調のシールを装着した 出で立ちであるが、衣服は仲間と比べると相変わらずではある。 林を切り開いた出発地点が朝の陽光に照らされ気分も爽快である。 先ずは緩い傾斜のまっすぐな林道をしばらく行き、やがて右方向、堰堤を幾 つか見ながら雪で覆われた沢を難なく渡る。 そして日白山から延びた稜線への登りにかかるが、振り返るとお馴染みの 神楽峰方面の山々が遠く美しく苗場山の平坦な山頂が良く分かる。 積雪は3mぐらいはあろうか、ありがたいことに数名の先行グループがあり、 ルート迷いもラッセルもすることもなく稜線直下はやや急であったが、歩き 始めてから4時間余りで日白山からの稜線に到着した。 まさに期待通りの谷川岳連峰が目の前に現れ、右から平標山、仙ノ倉山、 万太郎山、谷川岳(トマノ耳・オキノ耳)、茂倉岳、更に朝日岳、巻機山方面 の白い山々が丸見えであった。 恐らく新潟県側から見る谷川連峰の景色の素晴らしさは日白山周辺の稜線上 からが一番であろう。無風快晴と相まって大感激であった。 又、右手に見える仙ノ倉山と平標山の間の斜面から下る西ゼンノ沢は、この歳 になった今では危なくて無理であろうが、滑ってみたいところだ。 暫くはカメラとスマホで山々を撮りまくり、尾根の右に雪庇が連なる稜線を 日白山山頂へと進み、幾つかの小さな頂きを越え山頂に12時15分に到着した。 斜め右方向に見えるカタマタギ峰へ続く雪庇と小さな派生尾根に波打つ雪の ヒダが何とも素晴らしい。このカタマタギは土樽駅から登ってくる峰で新座山 の人達でも確かお馴染みだ。 山頂には先行グループや二居から東谷山を経てきた人達など好天のこともあ ってか10人程がゆっくりとしていた。 予定より1時間程遅れていたが、天気が崩れる心配は全く無く我々も景色を 楽しみながらの昼飯大休止とした。 さて、ここからが本日のメインイベントであるが、とりあえず標高差で90m程 高い日白山から東谷山まで、どう行くか? もちろん各自の判断に任せるが、こ こは東谷山手前の鞍部からの登りを考え、シールを付けたままの滑走モードで滑っていくこととして、いざ出発した!! 仲間2名は難なく滑走していったが、こちらは、そうはいかない。 新調のシールにベッタリ雪がくっつき滑っていかない。 つんのめりそうで、 ままならず、止む無くスキーを担いでのワカン跡はあるもののラッセル下降となった。 鞍部からの登りも付いた雪が重くて汗びっしょりの悪戦苦闘でしごかれ何と か14時前に東谷山山頂に到着した。 シールを外し準備をしていると単独の老人が登ってきた。 見ると流行りの 二つに折れたボードにシールを付けている。話を聞くと東谷山の新雪滑走に魅 せられてよく来ていて、なんと年齢は77歳だそうな。 貝掛温泉 に車を駐車して、バスで田代まで行き、二居から直接東谷山へ3時 間ほどかけて登ってきたとのこと。我々と同じルートを下るというので案内を お願いした。 東谷山山頂からは100m程なだらかな稜線を二居方面へ滑り、そこから90度 右に折れて谷へ向けてのドロップインとなる 真っすぐ下ってから少し左にトラバースをしての繰り返しで滑走していくの が良いようでガイド役の老人と二人の後を追いかける。 初めのうちは何とか小回りターンで滑っていけたが、だんだん雪が重くなり 足の動きがスキーに上手く伝わらない。後で分かったことであるが、スキーの技 術もさることながら、靴の締め具合が緩すぎたことによるものと勝手に理解し た。 前者の滑った跡が滑りにくく、又、新雪どころかグサグサの雪となり、ずり落ち ていく。傾斜は思っていた以上に急である。 もっとも、新雪滑走は雪の抵抗が あるので、或る程度急な方が滑りには良いが。 林の中を滑走していくわけであるから木々への衝突には十分気を付けなけれ ばならない。その為、今はほとんどの人がヘルメットをかぶっている。 谷へ降りて浅い沢を滑っていくのが、むしろ安全であるが午後の陽が当たり 雪が悪くてかえって滑りにくい。 2,3回はズレ落ちたであろうか、結構必死になって下り林道に出た。 沢にかかる橋を渡り国道の下のトンネルを抜けると貝掛温泉の大きな看板が ある駐車場に到着した。 同行老人に聞くと、今まで滑ったなかでも一番雪が悪い状態だったと。 ◎留意点 1.新雪滑りの醍醐味を狙うのであれば、早い時間に東谷山からの滑走をするこ とで、貝掛温泉駐車場からのピストンでも良いが、時間的・体力的にも二居か ら一気に登り、貝掛温泉へ下るのが最適であろう 1.谷川連峰の景色を一望したいのであれば、日白山まで足を延ばすことで、 今回のような大廻りよりは、東谷山からのピストンの方が良いかも。 (S.A)

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     (写真 S.A)