| 屋久島 モッチョム(本富)岳・千尋ノ滝 |
| 【目的】 屋久島一の難峰モッチョム岳を踏破する |
| 【期間】 2011年10月28日 |
| 【行動&コースタイム】10/28 安房06:55→07:16千尋滝駐車場07:27→08:36万代杉08:55→10:05神山展望台→10:35モッチョム岳10:51→11:34神山展望台→12:36万代杉→13:36千尋滝→13:41千尋滝駐車場→尾ノ間温泉→安房 |
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| 【コメント&記録】 |
| 窓の外は雨が降り始めた様子である。5時頃には弱い雨から強い雨に代わった上に風も強くなった。昨夜の天気予報が当ってしまった。気圧は1013hpと低気圧が襲ってきたようにには思えない。これが屋久島の天気ということか。モッチョム岳に登るつもりで5時半前には朝食となる。安達さんが準備してくださったトースト、ハムエッグ、サラダ、コーヒーを頂く。安達さんは「こんな雨の日には山に行かないよ」とおっしゃる。我々は、安達さんが注文してくださった弁当と雨具を小ザックに入れて出発することにした。 |
| メルハバを6:55にレンタカーに乗って出発した。前山の上部は雲に覆われているので雨の中を歩くことになると覚悟した。昨日、尾ノ間温泉を往復するときに見つけていた千尋滝分岐の道標に従って進む。舗装道路を道なりに進むと千尋滝駐車場に7:16に着いた。 |
| 安達さんから登山口は遊歩道にあると聞いていたので車道の一番奥、売店脇に駐車した。すでに駐車している車がある。小雨が降り続くので雨具上下、レインスパッツをつける。千尋滝の滝壺からであろうか、轟音が聞こえるが小さい。 |
| 千尋滝駐車場を7:27に出発して遊歩道にあるモッチョム岳登山口を探す。なにかのご神体のような岩の先、暗い森の中に向かって、見逃してしまいそうなモッチョム岳登山口があった。登山ルート案内図看板などがあるので間違いないことが分かった。 |
| モッチョム岳登山口から暗い照葉樹林帯の中をまず谷沿いに進む。雨が木の葉に遮られて体を濡らすのは草葉に着いた水だけになった。雨具を着ているので蒸し暑い。林床、斜面の木の下にはシダが茂り、亜熱帯の雰囲気が漂う。 |
| 07:34にロープを渡した小沢にきた。水量が少なく、顔を水から出している石を踏んで渡る。ロープが上流・下流と2本渡してあるところを見ると激流になることもあるのではないか? |
| 次第に山道の傾斜が大きくなり、水で洗われて掘られた道になり、溝に岩や木の根の段差が続くのでゆっくり登る。林の中でも音を立てて雨が降り始めた。合わせたように急登りの道になる。所々に「神山小6年生のH5の登山記念標」が立つ。その他にも手作り道標があるので迷うことはない。 |
| 樹林の中小雨に叩かれ、霧に巻かれて登ったのでどこまで登ったのだろうか、現在位置が分からない。万代杉に8:36(1:20)に着いてようやく自分達のいるところを確認できた。 万代杉下には北九州からの男女6人の一行が休憩中であった。座れる場所を探して万代杉の横で2度目の朝食をとる。 |
| \500の弁当にしては、お握りはしっかり、付け合せも美味しく儲け物、満足であった。 |
| 8:55に万代杉を出て、尾根筋、巻き道を登る。登山道脇の茂みに自生しているセンリョウを見つけた。白谷でも淀川でも見かけたがまだ実は緑だ。登るにつれ段々木々の高さが低くなって行く。 |
| 左手の斜面から下る沢に出た。ここが水場だろう、石を縫って水が流れている。この近くにモッチョム太郎という屋久杉があると聞いたが霧が隠しているのか見つからなかった。 |
| アップダウンを繰り返しているものの同じような林の中の道を登っていく。変化を破るタイミンタチバナの赤い実を見つけて喜んだ。再び谷を越え、登り返してピークを下り、また尾根筋を登る。赤いツチトリモチが広葉樹の根元に頭を出していた。尾根の北側をまき気味に進み、ヒメシャラの明るい森を通過して、再び暗い森へ入り、倒木を渡って岩の上にでると神山展望台だった。10:05だ。(1:10/1:10)。 |
| 神山展望台には古いルート案内図があった。書いてある字のうちで「入口」しか読めない。他の字が消えている。岩の隙間にはカンツワブキやナガバノキッコウハグマが花を咲かせていた。雨が海から吹く風に飛ばされて来た大雨に代わった。 |
| いよいよ降下が始まる。固定ロープを伝って下りたら尾根に変わった。杉の根を潜って下り急傾斜の前にある薮の間で小休止した。再び降下が始まり、10分位で終わったと思ったら今度はロープを伝ってよじ登る。登りきった尾根の上から強い風に流されている大雨のカーテンの向こうにモッチョム岳頂上が見えた。雨のカーテンの隙間から左手下に集落と海、押し寄せる白波が目に入った。 |
| 強い風を警戒して細尾根を登る。尾根の左右が薮なので奇妙なことに危機感がない。岩塊に突き当たり、ロープを掴んで岩の間を登ってモッチョム岳の山頂に10:35に着いた。(0:30/0:20) |
| モッチョム岳(940m)頂上は想像していたのと違って広い。岩が窪地を囲んで強風を遮っていた。右側の岩に金属製山名標が立ち、その背後には、雨雲の隙間ができる度に耳岳や割石岳などの山々が見える。振り返ると花崗岩の大岩壁が麓まで延び、さらに太平洋を間近に見下ろすことができる。登ってきたロープの反対側岩場にも細いロープが下がっていた。祠に行くロープだろう。 |
| モッチョム岳は、屋久島の南部にある花崗岩からなる山である。漢字では「本富岳」と表記する。特徴的な外観と頂上にある大岩が有名。国土地理院2万5千分の1地形図では標高は940mとなっているが、944mと表記している文献もある[1]。山頂はユネスコの世界遺産区域の域内である。屋久島の南端近くに位置する山である。モッチョムとは、地域の言葉で女性の秘部を表す言葉に由来すると言われている。日本一の陰陽山とも呼ばれ、山の西方(大川ノ滝方向)からは陽、東方から(安房方向)は陰に例えられる姿を見ることができる(残念ながら安房方向からの姿を撮影し損ねた)。頂上巨岩の南側の岩陰には尾之間地区の岳参りの祠があり、この山が岳参りの「前岳」とされてきた歴史を持つことが分かる。北方の耳岳 (1,202m)、割石岳(1,410.2m)とともに尾之間三山に数えられる。南から西斜面は標高差700m近くに及ぶ花崗岩の大岩壁で、モッチョム岳南壁は七五岳北面、障子岳周辺と共に屋久島三大岩壁に数えられる。この山の標高はそれほど高くはないが、急傾斜で腕を使う部分もある厳しい登山道である為、「この山を登ることが出来れば屋久島の山は大概登ることが出来る」と言われることもある。(ウィキペディア) |
| 15分ほど頂上にいたが雨風が強いので早々に下ることにした。頂上から降りてロープ末端のテラスに着いた時、安達さんが狭い尾根筋、展望台の辺りに姿を現して声を掛けてきた。細尾根の上で安達さんと会う。お互いにずぶ濡れである。「安房は小雨だったから皆が万代杉で引き返しているのではないかと登ったが、万代杉で会えなかったので頂上まで登っているなと思って追いかけた。大雨で濡れてしまった」とおっしゃる。大雨に追われて我々は神山展望台の方へくだり、安達さんは山頂に向かう。 |
| 固定ロープ場下で北九州の一行にであった。我々と違って6人がバラバラになって来た。ずぶ濡れの女性2人はとても疲れている様子であった。まるであのトムラウシ遭難の話のようだ。いわゆるツアー登山なのだろうが大丈夫だったのであろうか。当日、麓ではなにの騒ぎもなかったが。 |
| 一行と擦れ違って固定ロープ場をよじ登り神山展望台に帰ってきた。もう強風の心配はない。(0:43/0:20) 神山展望台を下って樹林帯に入った。雨が降り続くので大きな岩の壁際で休憩して息を整えた。 |
| アップダウンを繰り返しながら尾根筋を巻き気味に下る。尾根から水が沢水となって流れ下っている。 |
| 水場の沢近く、左手にモッチョム太郎という屋久杉が霧からボーと浮き出ているのを見つけた。安達さんが昨夜話したように入口にはロープと小さな目印赤テープがある。水場は大雨で泥水が流れ込んでいる。とはいえ雨で沢筋はどこでも水場状態であった。 |
| 万代杉を横目に下り続け、592標高点を巻き、急斜面を慎重に降下する。用心のため左右の潅木を掴むとそれが棘が鋭いアリドオシだったりして手元の注意も必要だ。登山道の水溜りにサワガニが二度も隠れ家から出ていた。蛙もいると先頭のCOさんがいう。 |
| 次第に滝の音が大きくなる。登るときには気が着かなかったが滝の音は2箇所から聞こえた。最後の固定ロープ沢を石伝いに渡る。水量が殆ど変わらなかったのでホッと安心した。 |
| 13:33にモッチョム岳登山口前の石葺き舗装遊歩道について本当に安心した。全員で握手して「この山を登ることが出来れば屋久島の山は大概登ることができる」というモッチョム岳を踏破したことを祝った。 |
| モッチョム岳登山口の左手、石葺き舗装歩道を進んで千尋滝へ向かう。直ぐに千尋滝展望台に着いた。家族連れ、2人連れと増水して雄大になった千尋滝を見る。やはり、手前と奥に滝が2つある。どちらも大きく、本家の千尋滝は見分けつかなかった。大雨のせいか、左右のスラブからも細長い滝が落ちる。スラブは200mを越えるというから、これらの滝の方が千尋の名に値すると思った。 |
| 千尋滝 屋久島の三大銘瀑の一つで、落差80メートルの豊富な水量を誇る滝と約200メートルの花崗岩の一枚岩との組み合わせは、日本最大級。遠くからしか見られませんが、その景色には圧倒される迫力があります。屋久島中央部に水源を持つ鯛ノ川にある落差60メートルの滝である。屋久島南東部のモッチョム岳(標高940メートル)東側の斜面に広がる250メートル×300メートルの巨大な花崗岩の岩盤に面しており、その岩盤の大きさが千尋、すなわち千人の人間が手を結んだくらい大きいという例えから名付けられた。滝の南側の高台が展望台になっており、車で容易に訪れることが出来ることから、屋久島を代表する観光スポットとして知られている。「千と千尋の神隠し」で主人公千尋の名前の由来になった滝。 |
| 安達さんが追いついて千尋滝展望台で合流した。安達さんは千尋滝ルートを下ってきたという。分岐があったとはまったく気が着かなかった。ずぶ濡れの我々を見て、安達さんは着ているポンチョ式のザックカバーを見せて傘の布地で縫ったとおっしゃる。これならザックや背中が雨で濡れることはない。同様の頭巾式ザックカバーを持っているが安達流の手作りも楽しかろう。 |
| 展望台から千尋滝駐車場に帰り着いた。濡れ鼠になり、所々で足を滑らせて尻餅を搗いたがだれも怪我・故障なし。6時間40分の満足できた登山であった。もちろん、好天の時に登りたかったが。 |
| 濡れた荷物を整理して千尋滝駐車場から尾ノ間温泉へ向かった。麓は小雨あるいは曇りと頂上周辺とは大違いであった。 |
| 尾ノ間温泉は昨日よりお客が少なくて静かである。湯船で体を温めて疲労を回復した後、男性は外の足湯で、女性は屋内のテレビ前で昼食を摂った。違う副食が詰め合わせてあるので2食目のお握り弁当でも食欲が落ちなかった。 |
| 尾ノ間温泉から安達さん推薦の大川ノ滝へ向かった。一周道路から右に凸凹の坂道に入り、橋を渡り大川ノ滝の15:51に着いた。雨も上がり、路傍に駐車して遊歩道を滝へ歩いた。大勢の観光客が往来している。 |
| 右手の岩壁から流れ落ちる滝は落差があり、なかなか見ものである。沢登りで少々の滝には驚かなくなったというISさんも見に着てよかったと言った。 |
| 大川の滝(おおこのたき) 日本の滝百選に選定。落差は88m。鹿児島県道78号線の近くにあり海岸からも比較的近い。花崗岩貫入の際に堆積岩が熱変成してできたホルンフェルスの岩盤を流れ落ちる。滝の近くには日本名水百選に選定されている大川湧水がある |
| 屋久島のその他の滝 トロ沖の滝 千尋の滝の下流、鯛之川の河口 一周道路に標識 蛇之口滝 尾之間(オノアイダ)温泉から淀川(ヨドコウ)に登る尾之間歩道 湯川大滝 湯泊歩道 安房川の千尋の滝 沢登り 宮之浦川の竜王滝 屋久島の秘瀑ナンバーワンF13 沢登り 宮之浦岳の縦走路に達するまでF51まで越えなければならない |
| 大川ノ滝から安房に帰る。次第に青空が広がり、前山から霧や雲が上空に上っていく。助手席から前方に雲から頭を出している険しい山が見えた。モッチョム岳かと思ってみたものの、位置的には違う。七五岳か烏帽子岳か。再び、モッチョム岳と間違うような岩山がコスモスが咲く畑の先に現れた。車から降りて写真を撮って尾之間、安房に向かった。ようやく間違いなくモッチョム岳のトンガリが虹の向こうに見えた。南側から見えるという本当のトンガリ雄性に見えた。 |
| 果物、牛乳が欲しいと言うことで尾之間集落に右折する。直ぐにコープ尾之間(TEL0997-47-2611)を見つけ、各自、欲しかった品物を購入して安房に向かった。 |
| メルハバに帰ってまず荷物を整理した。安達さんの指示に従って玄関左部屋のブルーシート上に室内物干しを広げ、まず雨具などの濡れ物を干した。なるほど、8人もいたら濡れ物を乾かす空間が足らない。 |
| 一段落した後、お茶を頂いた。添えられた地元の菓子店製の柏餅がとてもおいしい。 |
| 1時間ほど休んで夕食に「磯の香」に車で向かった。寿司屋であるが若い観光客でほぼ満員で騒々しい。まずモッチョム岳登頂を祝って乾杯、地魚の握り(マグロ赤身、鯖、+3種類)の味を楽しんだ。地酒も沢山の種類が棚に並べてあったが安達さんの勧めでメルハバに帰っていただこうということになった。ISさんは手の指に刺さったアリドオシの針がチクチクして気になるという。MUさんが目を凝らして小さな刺抜きで針を取り出したが3つも刺さっていた。「モッチョム岳の下りでアリドオシを無意識に掴んだ」とのことだが埼玉にもアリドオシがあるのでの里山歩きには注意が必要だ。 |
| メルハバに帰宅して地酒の焼酎・三岳を飲みながら話が進む。ISさんと安達さんは昔話、われわれは明日の予定について話し合う。今日のような大雨があるので、天気予報で降雨確率が高かったら愛子岳登山を諦めて、安房の海岸で貝拾い、観光スポットへドライブなどをしようということになった。 |
| 目次に帰る 111025〜29屋久島 |