厳冬の赤岳登頂
 【期  日】 2013年2月15日(金)〜16日(土)
 【メンバー】 L/MS、メンバー/MN、MY(会員外)  計3名
 【天候・コースタイム】  
  1日目 雪・風強い 美濃戸駐車場10:00発→行者小屋13:40着・14:00発→地蔵の頭17:40着 →
       赤岳展望荘17:55着  
  2日目  霧・風強い 赤岳展望荘8:10発→赤岳山頂9:30着→中岳分岐10:45着→行者小屋11:35着
        →行者小屋11:35着・11:45発→赤岳鉱泉12:15着・14:40発→美濃戸16:00着  (記録 M/Y)
 【コメント@】  
 1日目 前日からの雪と風で南沢のトレースはほとんど消えかかっている。行者小屋手前の樹林帯からは膝上のラッセルとなり、時々腰まで埋まり交替でラッセルを繰り返す。天気予報でラッセルは想定していたものの、これから登る地蔵尾根が思いやられる。

 行者小屋で小休止し地蔵の頭を目指す。案の定トレースはなく最初からラッセルとなる。赤岳展望荘までは夏道で1時間30分。2倍の3時間かかるとして到着は17時頃か…。 メンバーも果敢に急斜面のラッセルに挑む。地蔵尾根の中間地点から上は、傾斜がさらにきつくなり胸の高さの雪を崩してのラッセルとなる。雪は乾燥した砂のようで、手ですくうと指の間から逃げてゆく。強い風が吹くと雪が舞い上がり視界を奪う。夏道の階段は完全に雪の下で、急な雪壁となっている。上部の階段は手すりと鎖が手掛かりとして使えるのが嬉しい。

 岩の露出したナイフリッジを登ると地蔵の頭の標識が見えてきた。 一瞬、霧が薄れ青空が見え、西の空からオレンジ色の残照が射した。雪の舞う地蔵の頭で記念撮影し赤岳展望荘に向かう。約4時間の雪壁登攀で日没寸前の展望荘に到着。今夜の客は我々3人だけ。ボリューム満点の夕食の後、湯たんぽまで用意していただいた。明日は阿弥陀岳まで足を伸ばす予定だったが、ラッセルを考えると時間的に厳しく雪崩の危険もあるため、文三郎道から下山することに決定。睡眠をタップリ取ることにした。

  2日目 朝食を終え8時まで待つが外の霧と強風は変わらない。視界が利かない中でのルート判断はリーダーの責任、気を引き締めて出発。赤岳展望荘を出て10分も経ない内にホワイトアウトし雪面の起伏が判別できない。視界が20m程度まで回復したところで、県界尾根方向に向かっていた針路を修正し歩き始める。間もなく鉄の鎖が出て来て、正しいルートを歩いていることを確認し胸をなでおろす。頂上小屋の陰で風を避けて小休止した後、山頂を目指す。山頂からの景色は全く見えず記念撮影だけして下山開始。

 文三郎道の夏道の下り口は急な雪壁となっており、スリップすると下は遮るもののない谷底である。危険な雪壁は避ける。夏は虎ロープで通行を禁止している岩場の方が、雪が付いて歩きやすくなっており、約10m下って左に回り込むと夏道の鎖があった。鎖に頼れる安心感があり、ロープは使用せず鎖にカラビナを掛けて下山。赤岳の斜面に沿って吹き上げる強風が地吹雪となって顔面に当たり、早く文三郎道の樹林帯に逃げ込みたい。

 中岳との分岐まで降りると風は弱まり、皆、余裕の笑顔が戻る。下からは5〜6パーティが登って来て、どのパーティからも一様に山頂の風の様子を聞かれる。この先はトレースがあると思うだけで気持は随分と楽になる。行者小屋まで一気に下り小屋の前で最後の記念撮影。悪条件の中で、女性達の逞しさが際立った山行でした。 (記 M/S)
 【コメントA】                                   
 天候がよくないとの予想だったので、現地も雪を覚悟していたが、新雪ラッセルはまだ雪山の経験の少ない私にとって、かなり、過酷なものだった。トレースがあるなしで、山行のきつさも変わってくることが身にしみた。ラッセルのおかげで展望荘までの所要時間が思ったよりかかり、日没ぎりぎりに到着。翌日の赤岳登頂も風、ホワイトアウト…で、この日も天候はよくない。楽な山行ではなかった分、おかげで、雪山経験値もあがった。赤岳は、登りより滑落の危険のある下山に気を使った。

 今後の課題は思い当たるところ三つ。 @ ラッセルを平等に出来るようにしていかないと、特定の人だけの体力を奪いかねないので、今後は頑張って身に着けたい。 A 行動のペースがメンバーで協調できないと、パーティとしていけないと思うので、体力向上に努めたい。 B アイゼン歩行の下山が心もとない。特に新雪の中を下りるのが上手くいかない。ツボ足、アイゼン全体で雪をつかむ、あるいは滑らせるなど、足裏の感覚を養っていきたい。 (記 M/N)
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 ※写真をクリックすると拡大写真を表示します。               (写真・コメント M/S)
 一日目
 二日目