残雪の槍ヶ岳 




 【期  日】 2014年5月9日(金)〜11日(日)

 【参加者】  L:MS(♂)、SL:ES、メンバー:KY、NK、MS(♀)

 【コースタイム等】
   
   5/9(金)  立川駅7:21発(スーパーあずさ1号)〜松本駅9:39着〜松本BT10:25発
           〜上高地BT12:00着・12:45発〜明神〜徳澤園14:30着(泊)

   5/10(土) 徳澤園4:20発〜横尾5:20着〜槍沢ロッジ7:20着〜大曲9:30着〜天狗原分岐10:40着
           〜殺生ヒュッテ下12:00通過〜槍ヶ岳山荘13:00着(荷物デポ)
         〜山荘14:20発〜槍ヶ岳山頂15:00着・15:20発〜槍ヶ岳山荘16:00着(泊)

   5/11(日) 槍ヶ岳山荘6:30発〜槍沢ロッジ8:45着〜横尾10:30着・10:50発
         〜徳澤11:45着(休憩)〜小梨平13:30着(入浴・昼食)〜上高地BT14:50着・15:15発
           〜新島々駅〜松本駅(あずさ30号)〜立川19:43着

                                                       (記録:MS(♀)

 【コメント】
   
   第1日 5月9日(金)曇り一時雨・雪
 
  天気がいまいちハッキリせずGWの山岳事故も相次いでおり、心配もチョッピリ
 あったが、Lの天気情報を信じて立川駅で5人が合流した。
 あずさ1号の電車の中でも天気の話題が多かった。松本に着き軽い食事を済ませ
 バスに乗り上高地に向かう。

  釜トンネル辺りから天気があやしくなり、上高地のバスターミナルに向かう中、
 あれよあれよという間に雨がひどく降ってきた。バス停から駆け込むように上高地
 ビジターセンターに入り、ここで体が濡れないようにしっかりと雨具を着込み
 ザックカバーを付け完全装備をし、雨の中を徳沢園まで歩き始める。

 「小梨平キャンプ場には風呂があるな」とか「今日の宿を徳澤園にして正解だった」
 とか話しながら明神館まで来たが、雨なので休憩をとらず、そのまま徳澤園に向かう。
 途中、雪解けを待っていたかのように、ふきのとうがボコボコと顔を出していた。
 予定時間よりかなり早く徳沢園に到着!


  受付を済ますと早々に風呂に入った。風呂からの景色は良く雪がチラチラ舞っていた。
 風呂から上がり暖炉でくつろぎ、それから待望の夕食!!だ。ここでハプニング。
 待てども待てども期待していたステーキは出てこない。何と本日はステーキではなく
 天ぷらだそうだ。赤ワインを飲みほしながら内心全員がガッカリした。
 明日が早いので皆早々に部屋に引き上げた。夜気温が低くなったのか部屋が寒く、
 ストーブを近くに引き寄せて寝た。
 あるもの全部着込んで休んだので、温かくなりすぐに眠れた。

  第2日 5月10日(土)快晴、昼過ぎまで強風

  今日は良い天気になるという予報なので、朝食を弁当にしていただき、午前420
 明るくなると同時に徳沢園を出発した。今日は8時間の行程だ。横尾まで快調に進む。
 いつもは横尾大橋を渡り涸沢へと行くことが多いが、今日は山荘の横を通過して行く。
 ここからは残雪も多くなりアイゼンを付けたいところであったが、融雪し岩が見えて
 いる部分がとびとびにあり、歩きにくいのでアイゼンなしで歩いた。
 表面が凍っている橋が2か所程あり滑るのではないかとヒヤヒヤした。
 早く通過することばかりを考えていたので、槍見河原できれいな槍の姿も目に入らず
 通過してしまう。
 さらに進むと登山道が大きく崩壊している個所があり、崩れ落ちたばかりの状態に見え
 たので緊張した。槍沢ロッジに到着し陽の当たっている場所で朝食・休憩。

 ロッジを後にして少し歩いたところからは雪渓が続いているので、アイゼンを付ける。
 アイゼンを装着ししばらく歩く。ここでメンバーのESさんが足の具合がどうも調子
 悪いので槍の頂上を目指さず引き返し戻り、槍沢ロッジで待つことになった。
 残念だが仕方がない。
 大曲を目指しひたすら歩く。
 「大曲」だと教えられたところからは北鎌尾根への入り口となる水俣乗越への道がある
 はずだが、雪渓に覆われていて分からなかった。
 大曲を過ぎ、次は天狗原分岐を目指す。
 快調にドンドン歩く。ここで美味しいミカンが出てきて感動した。
 天狗原分岐を過ぎ、殺生ヒュッテを目指すのだが、ここからが一番大変だった。
 風が強烈に吹き付け体温が奪われ寒くなり、耐風姿勢で凌がないと吹き飛ばされそう
 になる。
 風が止むと今度は太陽に照らされ暑くて上着を脱がなければ汗だくになり体を冷やす
 ことになる。
 着たり脱いだりの連続で、そのたびに重いザックを背負い直さねばならず、それもまた
 大変体力のいることだった。
 殺生ヒュッテが見えると同時に、槍が見え始めた。後1時間足らずで槍が岳山荘に着く
 …はずだ。
 しかし、急登で急登でなかなか着かない。一歩一歩歩くしかない。
 「今までに比べたら、大したことないじゃないか」と自分を励まし、右、左とひたすら
 足を上げ登る。

  槍がどんどんどんどん、その姿を大きく現し、実にかっこいい!槍が岳山荘に着く。
 
部屋に入り一息ついて部屋の中から槍の様子を眺めていると、先行しているのは10
 程度の1グループだけだが遅々として進んでいない。
 3人のガイドがロープを出して一人ひとり登らせているようだ。
 
30分待ち1時間待っても槍の最初の梯子付近に、へばりついた状態は変わらない。
 2時を過ぎこれ以上待つと登頂の機会を失うことになりかねないので、渋滞の横の
 雪渓から追い抜くつもりで、我々も登り始めた。

  槍の穂先への取付きまでは急な雪面を、慎重にトラバースしながら進む。
 鉄の梯子はアイゼンを引っ掛けないようゆっくりと登る。次が鎖地帯。
 先行の団体が下降してくる場合の交差のリスクを考えて、私達は登攀ルートを変え
 雪渓から登った。

  雪渓は二段に分かれていて、下段の雪渓は傾斜が45度程度の比較的緩い斜面が15m
 程度続く。
 ピッケルをハイダガーポジションで支点にしてアイゼンを蹴り込み登る。
 上段の雪渓は、距離は
15m程度だが傾斜が5060度あり。さらに慎重にアイゼンと
 ピッケルを駆使して左上する。ガッチリとピッケルを打ち込みアイゼンを蹴り込ま
 ないと今にも落ちそうだ。

  なんとか通過し露岩帯に着くと先行グループがセットしたロープがあり、利用させて
 もらい山頂直下の梯子までトラバース気味に行く。
 梯子を二つ登ると目の前にこれ以上高い所はなく
 
360度の視界が広がる。
 キャホ〜!素晴らしい眺め!残雪のこの時期に登れるなんて、なんと素敵なんだ!

  
  頂上から真っ先に北鎌尾根を探した。Lに教えて頂き「いつか行きたいな。登りたい
 な」との思いが募る。真下に小屋が小さく見える。
 常念岳や蝶ヶ岳、穂高の山々がすぐ近くに見え、立山方面の北アルプス北部の山々や
 乗鞍岳・木曽御嶽・南アルプスの山々までがそれと分かる。雲ひとつない青空。
 ゆっくりと頂上にとどまることが出来た。
 帰りは先行グループが岩壁沿いにロープに連なって下山しているので、私達はLが
 トップでセカンドに足場等を指示し、同じ内容を後続に伝えながら、雪壁を慎重に
 バックステップで降りた。

 私は今回の槍ヶ岳が初登頂。困難な積雪期に登頂でき嬉しかった。
 槍の夕日は橙色できれい。そして、槍の夜は更け、幸せに休むことが出来た。

   第3日 5月11日(日)快晴、無風

  素晴らしい朝日を見て、朝食後山荘を後にした。
 徳澤園のソフトクリームはいつもと変わら
ず美味しく、バスの待ち時間に浸かった
 小梨平のお風呂は疲れた身体を癒してくれた。
                   
                                                  (記:NK)

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                                           撮影;M.S(♂)&M.S(♀)
                                      写真コメント;M.S(♂)
 5/9(金)1日目   
 5/10(土)二日目   
  5/11(日)3日目