新座山の会  20年記念海外登山(第2弾) 
 マレーシヤ最高峰 キナバル山(4,095.2m)        
レフルブム・ネズモドキ(山頂に咲いていた花) プレビフォリア・ヒメツバキ キナバルバルサム キナバルエンシンス(ウツボカズラ) パピローサ・セロジネ(キナバルネックレス)
キナバル山
キナバルリス
キナバルの夜明け
参加者】  14名

CL・J/I SL・N/K
S/N S/O S/N I/K
H/S Y/S K/W S/O
M/I M/I M/U T/Y
【コースタイム】 記録:T/Y&S/O

月  日

項  目

内  容

2月8日

(金)

成田空港集合

830

集合

成田空港

1030

マレーシア航 MH89便

クアラルンプール空港

1700

1920

国内線乗換  MH2606便

コタキナバル空港

2150

22:20

貸切りバスでホテルへ

ホテルシャングリラ

2230

 2月9

(土)

ホテルシャングリラ

7:10

貸切りバスで出発

パークヘッドクォーター

850

915

IDカード&昼食を受け取り車で移動 

ティムポホンゲート

9:25

940

登山口 リスに出会う

カンディスシェルター

1020

10:25

小雨 傘使用する 

メンペニンシェルター

1225

1245

昼食

ラヤンラヤンシェルター

1323

13:28

雨 本降りになる

バカケーブシェルター

1522

15:32

ラバンラタレストハウス

1620

泊   雨やむ気配なく登頂を心配する

210

(日)

ラバンラタレストハウス

2::45

星空  山頂めざし出発

サヤサヤヒュッテ

500

5:20

IDカードのチェック

ローズピーク

725

810

4,095M(山頂)  雄大な眺め

サヤサヤヒュッテ

915

9::40

IDカードのチェック

ラバンラタレストハウス

1040

1130

レストハウスで朝食を摂る

バカケーブシェルター

1210

ラヤンラヤンシェルター

1325

13:35

ウバーシェルター

1545

ティムポホンゲート

162

16:45

登山口  IDカードのチェック 車で移動 

パークヘッドクォーター

1655

17:18

貸切りバスでホテルへ戻る

ホテルシャングリラ

1900

 211

(月)

ホテルシャングリラ

8:10

コタキナバル市内散策組、マヌカン島散策組に分かれる。島組14:00発船で戻る

ホテルシャングリラ

1430

1700

貸切りバスで空港へ向う

コタキナバル空港

1730

1915

国内線MH2631便

クアラルンプール空港

2140

2335

国際線乗換MN88 便

 212
(火)

成田空港

700

到着  解散

【2月8日】 山行報告:M/U

 マレーシア、ボルネオ島のコタキナバル空港に降り立つと、むっとした空気が私達に押し寄せてきた。蒸し暑い。日本の夏と同じようだ。真冬の日本からの私達は重い冬服を脱いで軽やかな半袖になった。待っていてくれた日本語ガイドのジェリーさんと一緒に専用バスでホテルへ直行し、翌朝の出発に備え皆早々に就寝。

【2月9日

 専用バスで2時間、登山基地のパークヘッドクォーターに到着。昼食用のサンドイッチ、小さなりんご、ミネラルウォーターを受け取る。登山基地はさまざまな国からの登山者で一杯。さすが、東南アジア最高峰の山。登山ガイド3人と、ポーターとに合流。全員ドゥスン族の人達。山小屋で使う荷物は運んでもらえるので、小さなザックで歩けてとても助かる。登山基地でIDカードを貰い、更に車で10分の登山ゲート(1866m)へ移動し、頂上まで最短距離で行けるサミットトレイルを登る。
 
 登山ゲートで、さあ出発というときにポツポツ雨が・・・。雨具を着たり傘をさしたりして歩き始める。ジェリーさんは傘に短パン、サンダルのスタイル。登山靴よりもゴムのサンダルの方がキナバル登山には滑らなくて良いとのこと。

 すぐに第1シェルターに着き、小休止。リスが何か貰おうとすぐ近くまでチョロチョロやってくる。水も引いてあるが、飲まないほうが良いそうだ。トイレも各シェルターに有り安心。登山道はよく整備され、迷うことは全く無い。

 植生は日本とは違い、濃い緑の木々が生い茂りジャングルっぽい雰囲気。キナバルに来たからにはやはりランの花が見たい。それらしい花を見つけては、ガイドさんに「これはランでしょう」と聞くが、「違う、それはリリー」、「違う、それはベゴニア」とすべて否定される。今はランの花の時期ではなく、あまり咲いていないそうだ。がっかり。それでもと、探しながら登ると、白い房になったとてもきれいな花を見つけ、やっとランの花に合える。その名も「キナバル・ネックレス」。
 ウツボカズラもたくさん有り、触ると表面は細かい毛が生えていてザラザラした感じ。ゆすると中の液がチャポチャポする。上に付いている傘のようなものは、中の液が薄まらないように雨よけで、まさに傘。虫が中に入っても傘が閉じるわけではないそうだ。鳥の声も南国風で、ピョロロローと、とてもきれいな鳴き声が森中に響き渡る。

 
 第3シェルターで昼食を取る。第4シェルターを過ぎ、次のラヤンラヤンでもう一つのルート、メシラウトレイルと合流し、第5、第6と登り、ラバンラタレストハウスに到着。レストランがある一番大きな山小屋だ。

 雨が降ったり止んだりの中を登ってきたが、私達の小屋到着直後、大雨になった。ボルネオのスコールだ。雨具を乾かす乾燥室は無いが、バスタオルが一枚ずつ支給されたのでとても助かった。部屋は2段ベッドで、食事はビュッフェ形式。とても快適だ。小屋の標高は3300m。高山病は大丈夫か、準備してくれていたパルスオキシメーターで検査したが、全員問題なく元気一杯。
 翌日は真夜中に起きるので、夕食後はすぐにベッドに入るが、夕方からの雨がまだずっと続いていて、外ではすごい雨音がしている。もしかしたら登れないかもと皆心配しながら就寝。

【2月10日

 1時半起床。まだ雨が降っている。すばやく朝食を済ませ、出発の準備をする。2時半に、登れるか否かを小屋で判断するとのことで、他のパーティーも私達同様落ち着かない様子で待機。その内に雨は止み、星が見えてきた。登山OKになり、ヘッドライトを点けて出発。闇にヘッドライトの列が延々と山頂へと続く様子は夏の富士登山のようだ。
 
 サヤサヤヒュッテまで約2時間。ロープが張られた岩場もあり、暗い中慎重に通過する。事前に実施した日和田山でのナイトハイクのトレーニングが生かせたと思う。

 サヤサヤヒュッテで、メンバーの内一人が、大事をとって待機することになった。IDカードのチェックが終わり、いよいよ山頂部のエリアへと出発。防寒はしっかりしているので思ったよりも寒くない。
 森林限界付近に建つヒュッテからは登りも緩やかになり、1時間ほどで日が昇り始めうっすらと明るくなる。振り返ると、ロバの耳の岩峰の向こう、雲海の中からオレンジ色の太陽が今、姿を見せようとしている。あたりは刻一刻と明るさを増し、回りの景色が目の前にはっきりと映し出されると、今まさに、キナバルの花崗岩の一枚岩の上を歩いている自分自身に気づき、言葉も無く、ただ素晴らしい大自然を眺める。
 標高4000mを越えても高山病になる人は無く、皆元気に登っている。快晴無風で、パンフレットそのままの素晴らしい景色の真っ只中にいるので、あちこちで撮影会が開かれてなかなか進まない。サウスピーク、セントジョーンズピーク、親指ピークを順に眺めながら目印のロープに沿って登り、最後の急な岩場を登りきるとついに山頂、4095.2mのローズピークに到着。山頂は狭く、早々に移動して「創立20年記念登山」のカードを持って集合写真を撮る。みんな、うれしそう。出発直前までの雨で諦めかけていたのが、素晴らしい天気になり、思い描いていたとおりの景色の中を歩け、皆感激している。
 いくつもの岩峰に囲まれた花崗岩の一枚岩が、ゆるやかに海に向かって流れるように落ちていくその先には、ボルネオの山々と南シナ海に浮かぶ島々が見える。明日行くマヌカン島もポツンと小さく見える。
 
 充分堪能して下山。雄大な景色を眺めながら快適に下り、サヤサヤヒュッテで待つメンバーの元に向かう。ラバンラタレストハウスへ戻る途中、山頂への別ルート、切り立った岩場を登っていく「鉄の道」に架かる吊り橋が見える。大変そう。でも、おもしろそう。レストハウスで食事を取り、また登山ゲートまでの長い道のりを下る。未明から行動しているので、皆疲れが溜まってきている様子。ゲートには16時半到着。全員無事に下山。夜明け前に出発して、約14時間。長く素晴らしい一日だった。

 
 おまけは、ホテルで汗を流してからのシーフードレストランのおいしい食事。お腹は一杯、夢も見ずぐっすり眠る。

2月11日

 皆疲れているはずなのに、今日は島で遊ぶグループと、街で遊ぶグループとに別れ、出発までキナバルを満喫。島では、散策やシュノーケル、パラセーリングにバーベキュー。街では、御土産を見に買い物を楽しむ。
 
 夕方の飛行機に乗り出発。明日の朝はもう、日本。

 担当者の何ヶ月もの準備と、全員の事前のトレーニング、協力があっての成功だと思う。20年記念にふさわしい素晴らしい山行だった。

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※写真をクリックすると拡大写真を表示します。 
2月8日(金曜日)成田空港〜コタキナバル空港〜ホテルシャングリラ
2月9日(土曜日)ホテルシャングリラ〜ティムポホンゲート(登山口)〜ラバンラタレストハウス
2月10日(日曜日)ラバンラタレスハウス〜ローズピーク〜ラバンラタレストハウス〜ホテルシャングリラ
2月11日(月曜日)マヌカン島へ散策   その後帰国へ

写真撮影    :K/W  S/N   N/K  Y/S   S/O  
          I/K   M/U 
  
写真コメント  :K/W
 I/K


          ♪♪ お疲れ様でした ♪♪