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新座山の会 クライミング活動 その②完
北穂高岳東稜にて
  
「新座山の会のクライミングについて」

◎毎月定例のクライミング実習(個人山行)のほか、2018年~2020年にかけての無雪期登攀活動です

202010月 北穂高岳東稜(4名)

 北穂高小屋を目指しての東稜登攀。涸沢を眼下にしながら、前穂高北尾根~吊り尾根~奥穂高岳の威容を横に見つつ、稜線に出てからは槍ヶ岳を右に眺めながらの快適な岩稜登攀である。徳沢園から黄葉真っ盛りの中、涸沢に到着、少々遅くなったものの北穂高小屋泊りなので余裕である。
 北穂沢上部のトラバースもすでに雪はなく、東稜から派生する尾根の下部伝いに難なく稜線着。2名ずつに分かれコンテで稜線通しに登る。
 「ゴジラの背」の核心部はクライミング実習で訓練したことを生かし、最後はクライムダウンで鞍部へ。ここからは急な登りであるが慎重に登り、右へトラバースしながら槍ヶ岳からの縦走路に出た。あまりに楽しみながらゆっくりすぎたのと秋の日は短く、最後はヘッドランプ使用になってしまったが、素晴らしい一日であった。





















201910月 明神岳主稜(2名)

明神岳の1峰~5峰がいっぺんに見れるところはあまりなく徳本峠から霞沢岳への登山で眺望できるが、どうしても前穂高岳や奥穂高岳~西穂高岳に続く稜線に目が奪われる。しかしながら明神岳5峰へ登るとその見事さは圧巻で、初めて間近に見る明神岳は凄い岩稜であった。
 上高地から岳沢小屋方面へしばらく登り、標識7番(風穴)を目印に5峰からの稜線派生尾根に取り付くが急である。道はしっかりしているが上部は積雪期に利用するフィックスロープが張ってある。5峰の手前稜線上にテントを張り一泊した。翌日は無風快晴、特に難しい箇所はなく順調に岩稜を登り3峰は岳沢側を回り込み2峰へ、そして2回の懸垂下降で1,2峰間へ下りたが40mのロープで丁度良かった。明神主峰からはクライムダウンをしながら鞍部へ、そこからの前穂高岳への登りが一番キツイ登りであった。山頂からは重太郎新道を岳沢へ、あまりにも見事な紅葉だったのでテント場でもう一泊した。











20197月  槍ヶ岳北鎌尾根(8名)

総勢8名という多人数での北鎌尾根山行、二班に分けての行動とし、徳沢園~槍沢・大曲~水俣乗越~北鎌沢出合(泊)~北鎌尾根~槍ヶ岳で実施した。
 東に向かい影響は少ないという台風予報で判断し行動したが、アクシデントがあったり、8人一緒の行動になってしまったことで時間がかかり北鎌平手前の狭い稜線上でツエルトを被りながらの、更に台風の直撃を受けての熾烈なビバークとなってしまった。翌日は小雨から曇りの中、前日同様、全く槍ヶ岳が見えないままでの岩稜登攀であったが、日ごろの訓練で全員頑張って岩場を抜け山頂に立った。このルートのポイントは稜線を忠実に登っていくことであり、良いルートファインディングでの登攀山行ではあった。











20188月  剱岳源次郎尾根(3名)

体力勝負の尾根登攀であり、早朝剣沢を出て、山頂を経由して戻ってくるには結構時間がかかるので飲み水は大量に持参すべし、である。
 雪渓でアイゼンを付けて難なく取り付きに到着。ハーネスをつけ、ロープを出して最初の数メートルの岩を強引に登ると後は木登り状態である。やがて草付の側壁と岩稜を登り尾根に出る。ロープ無しやコンテでもどんどん行けるが一応要所では確保をしながら登っていくと1峰の上に到着する。左に平蔵谷、右に長次郎谷と八つ峰の岩峰を見ながらの楽しい岩稜歩きである。2峰からの懸垂下降は途中で架け替え鞍部に下りる。ここから剱岳頂上までが長く辛いところだ。結構な疲れと暑さでゆっくりゆっくり登り山頂で握手、やはり時間も相当かかり、下りの一服剱手前でヘッドランプの使用となってしまった。











20188月  剱岳八ッ峰六峰Cフェース(2名)

剱岳の岩壁群で最初のころに誰もが目指す最も知られた壁である。その中でもこの剣稜会ルートが一番であろう。新人の頃、中堅からリーダー時代、そして歳をとってからの登攀。いつ来ても岩はしっかりしていて登りやすく楽しい。核心部は4ピッチ、中でも3ピッチ目の壁が快適である。そして終盤のトラバースは格好の撮影箇所となる。
 終了点からは時間はかかるが八つ峰をそのまま縦走して池ノ谷乗越から長次郎雪渓を下降するか(時期が遅いとクレバスがあるので要注意)、剱岳本峰を経由して戻るのも良し、あるいは5,6のコルまで下降して(懸垂下降があるが、なるべく右方向の稜線方面に進みながら下降するのが良い)長次郎雪渓に出て戻るなど色々である。











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(記:吾妻)