深田百名山に登る
鳥取 伯耆大山 1,709m
2009年10月17日(土)
 
 【メンバー】 CL.SW、SL.SO、MK、TO、IK、IS、HS、EU、KW (9名)
 
 【コースタイム】
   10/16    20:45 浜松町世界貿易センタービル長距離バス乗り場発 →22:40〜23:00 山梨双葉PA
   10/17  →4:40〜5:00 兵庫加西SA →6:45 米子駅着 →6:53 米子駅発 →(タクシー) 
        →7:35 大山夏山登山口着、7:42 夏山登山口発 → 8:00 一合目 →8:30 三合目 
        →8:55 五合目(山の神) →9:15 六合目避難小屋 →9:00 元谷分岐通過 
        →10:30 頂上避難小屋 →10:33 大山山頂着、10:38 山頂発 
        →10:40 頂上避難小屋着、11:00 避難小屋発 →12:00 六合目避難小屋 →12:18 元谷分岐
        →12:50 行者谷 →13:00 大神山神社分岐 →13:25 大神山神社奥宮着、13:35 奥宮発 
        →13:50 大山寺 →13:53 僧兵コース河原 →14:05 阿弥陀堂着 →14:18 大山夏山登山口着 
        →14:20 下山駐車場                                〈記録=MK〉
 
 【コメント】
   長距離バスは、東名高速の集中工事とぶつかり、中央高速経由で行くとのことで到着の遅れが少し
   心配でしたが、定刻通り6時45分に米子駅前に到着しました。
   17日の天気予報が、数日前より悪くなって15時頃から雨の予報になっていましたので、出来るだけ
   早く出発しようと、予約のタクシーに直ぐに乗り込み、登山口に7時半頃には到着できました。
   夏山登山道は、階段状の登山道が延々と続きます。1合目から10合目の頂上まで合目の標識があ
   り、さらに標高1200m、1500mの標識があってとてもわかりやすくなっています。崩れやすい地盤の
   保護のためなのでしょうが、とうとう最後まで急な階段の登りが続きました。事前の調べで紅葉しはじ
   めとのことでしたが途中のブナ林は美しく、ナナカマドやカエデの黄葉も5合目辺りから見事でした。
   6合目避難小屋から見た三鈷峰から剣が峰、いわゆる北壁の岩峰が、伯耆富士と言われる大山とは
   全く違った一面を見せてくれました。雲がたれこめて全体は望めませんでしたが、ユートピア小屋が見
   えて、ユートピアコースも行ってみたくなりました。
   8合目辺りからは木道になり、大山キャラボクの林の中を進むのですが、9合目になるとその林もなく
   なり日本海からの強風がまともにあたり、木道から落ちないように、張ってあるロープを握りしめ、足を
   踏ん張って歩きました。頂上避難小屋を通過し、山頂へ。記念写真もそこそこに(剣が峰はおろか景色
   は全く見えませんでした)避難小屋に戻り、暖かいコーヒーを飲んで人心地つきました。

   5合目手前まで下り、行者谷分岐から真っ盛りの黄葉の中を元谷へ。元谷からは弥山、剣が峰、三鈷
   峰までの北壁が屏風のように見渡せ、小さく頂上小屋も確認できました。北壁は今も毎年数千トンの
   土砂、石が崩れ落ち、その山容を変えているのだそうです。更に下って大神山神社奥宮へ。重要文化
   財の社殿は檜皮葺きの見事なものでした。更に下って長い石の参道を大山寺へ、さらに僧兵コースを
   歩き、登りで寄らなかった阿弥陀堂へ。阿弥陀三尊の拝観は出来ませんでしたが、阿弥陀堂も重要文
   化財の見事な建築でした。阿弥陀堂は1合目の少し手前、元の登山口に着いたのは14時20分、15
   時前に下山できて、雨には降られずに済みました。
   (下山後、足立美術館に行きましたが、天気予報通り、15時頃にタクシーの中で短いけれど強烈な雨
   に見舞われました。)

   昭和57年までは弥山から剣が峰を越えて天狗ヶ峰へ抜ける縦走路があったそうですが、崩落が激し
   く、登山道は閉鎖され、現在は弥山が山頂です。昭和50年代から登山者に踏み荒らされて山頂は急
   激に緑が減少、山肌の保水力が失われ、昭和60年代には頂上避難小屋の周りは裸地化し、その緑
   を取り戻そうという地元の有志によって「一木一石運動」が始まったのだそうです。頂上避難小屋の外
   に担ぎ上げた石を置くところを見つけ、下山して下山届を出すところで担ぎ上げるべき石を見つけて、
   登山口のわかりやすいところにあれば担ぎ上げたのにと、とても残念に思いました。

   地道な活動は既に25年、活動が実を結びつつあるそうですが、立ち入り禁止のロープを越えて三角
   点に行く不届き者がいるとのこと、せっかく蘇りつつある山頂の緑、エゴで善意の努力を踏みにじるこ
   とのないようにしたいものです。                              〈KW=記〉
 今回歩いた コース(緑のマーカーで表示)
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