「ほんとの空を見に」安達太良山へ

 メンバー:C/L T.M S/L T.M T.K(S.S)(4名)

 日 程/行程
     11月22日 奥岳→薬師岳(10:40)→安達太良山(12:20)→矢筈森(13:30)→鉄山(14:10)→矢筈森(14:50)→峰の辻→くろがね小屋(15:20)
                            (昼食)
     11月23日 くろがね小屋(8:00)→勢至平→奥岳遊歩道(滝巡り)→奥岳(10:36)

 個人的には、二度目の安達太良山へ、前回は何年か前のゴールデンウイーク、深い残雪の上を強い風雪に耐えながらの孤独な歩行の末、
頂上では全くの視界を得られないまま、直下の頂上標識で記録撮影して引き返した思い出がある。

 今回は、晩秋とはいえ雪の季節になった。長期天気予報を眺めながら当初の予定より1日早めて出発。(これがズバリ)
新幹線の車窓からは、右に遠く筑波の山が、左に日光連山・那須の山々に続いて、安達太良の山並み良く望めた。
 郡山駅からは”予約”済のシャトル・バスで岳温泉経由奥岳へ、途中あちこちで、たわわに実をつけた柿の木が安達太良山を背景に美しい景観を。
岳温泉は”ニコニコ共和国”この”国会議事堂”(観光案内所)でバス代金の支払い。
奥岳から薬師岳はすぐ上に望める、天候の具合等急ぐときはゴンドラ利用も可能。
薬師岳の頂上より安達太良山と「その上にほんとの空」を見る。
安達太良山頂上へは雪を踏みしめ、五葉松の下を潜り、五葉松平を通って緩やかな登りが続く、振り返れば和尚山への稜線が良く見える。
登山道脇には既に発達を始めた”モンスター”や”えびのシッポ”・雪紋など自然の芸術作品が楽しめ、二本松の町並みも良く望めた。
仙女平への分岐を過ぎて上り詰めると山頂直下(乳首)に達し、矢張りこの辺りまで来ると風もあり、気温も低く冬山の様相。
 最後の登りは南側の鉄梯子を登って時計回りに一息で岸壁の上・山頂に出る。
頂上からは、360度の展望に出会い、遠くは那須連峰、飯豊山が青空の中に白く浮び、近くは磐梯山の秀麗な姿、秋元湖、小野川湖、桧原湖も
望め、実に素晴らしい展望だった。
 穏やかな東面の風景とは全く異なる、西面の男性的な火口跡(沼の平)を眺め、これまでの安達太良山の印象が一変!
足下の沼の平の先には会津磐梯山は勿論、西吾妻、東吾妻その先には飯豊の山並を眺めながらの本当に素晴らしい雪稜歩きとなった、
馬の背に建つ”くろがね避難小屋”の風景も素晴らしい、何時か泊まってみよう!天候も申し分なく、気温も日差しも良好となれば、
予定を延ばし「鉄山」まで往復、その先は次の機会に割愛(是非、季節を変えて訪ねてみたいコースを見た)
 矢筈森から峰の辻を経て、「くろがね小屋」へ一気に下る、正面に篭山を見ながらの下山に”目標物”の不安は全くない。
くろがね小屋はその直ぐ上の湯元(有毒ガスで立ち入り禁止区域)から豊富な湯が引かれた掛け流し温泉は、湯の花満開の素晴らしい湯で登山の
疲れを癒してくれ、懐かしい達磨ストーブとランプのもとでの食事と山の話も楽しかった。
 くろがね小屋からの下山は、登山道と荷揚げ用道が交差しながらの道を急ぐことはない、雪に残された動物達の足跡に、岳樺をはじめ青空に聳え
る梢を眺めたり、金明水の湧き水を味わったり、勢至平に春のレンゲツツジの風景を想像したり、奥岳自然遊歩道の滝めぐりを楽しんでいるうちに
下山。
 奥岳温泉の登山口で高村光太郎の歌碑を見て、今回の”素晴らしい山行”を終えた。
積雪は深いところで60から70cm程度。
                                                                            記 :T.M
                                                                            撮影:T.M、T.M、T.K
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