丹沢 権現山   (マスキ嵐沢)
【期  日】: 2015年6月21日(日)
【メンバー】:S.K、会員外(大田山の会公開山行参加者)19名、合計20名
【コースタイム】:大滝橋バス停留所9:15→(林道)→駐車スペース9:30→(一般登山道)→
         →マスキ嵐沢入渓点(入渓準備等)9:45〜10:20→権現山・畦ケ丸間の尾根13:35→
         →西沢14:05→西丹沢自然教室14:30
【コメント】:
 大田山の会(東京都労山)の公開山行に参加させて頂き、丹沢・権現山のマスキ嵐沢に行きました。
 ガイドブックには「初心者入門コース」と書いてあったので、安心して参加申込をしたのですが、すごい滝がいっぱいあり、「楽しかった」のと「怖かった」のを一緒に味わうことが出来ました。  
 天気予報は雨だったので中止かな?残念だな。と思っていると、「雨の予報ですが、いずれにせよ沢で濡れるのだから明日は決行いたします」との連絡がリーダーから届いてバンザイ。  
 荷造りを確認して、前夜は早く寝る。集合場所の新松田駅に遅刻しない様に、朝一番の東武東上線に乗る為に3時に起きる。予定の電車に乗り少し早く集合場所に着くが、もう数人が待っていてくれた。 バスは空いていて、直前に到着した人も全員座れた。真夏はもっと混むのかな?いや、この天気予報だから登山者が少ないのだろう。
 大滝橋バス停留所から雨カッパを着て歩くが、入渓点まで歩くので汗びっしょりになった。濡れるのは覚悟の上だが、入渓前に「連れて行くのはちょっと無理なので、ここでお帰り下さい」と言われない様に必死で歩いた。「雨カッパは濡れても重くならないので沢で寒い時は着ると良い」との沢ネットの先輩のアドバイスを実践した、でも沢でやぶれると高くつくので百円ショップのビニールカッパを持参したのだが、今回はあまり寒く無かったので、入渓前に無駄に汗をかいたのと、休憩時の防寒だけにしか、今回は役に立たなかった。
 入渓点で、3パーティに分かれ入渓準備と、一般参加者の装備のチェックなどが行われた。事前に配布された計画書にも記載されていたが、今日はタイブロックは必需品だった。 入渓してからすぐに滝が現れる。リーダーが「登れますか?大丈夫ですか」と心配してくれたので「ロープをお願いします」と言うと、滝の上から御助けひもを出してくれた。
  いくつかの滝を越えると、すごく大きな滝が現れた。ガイドブックにより表現が違うが、「2段10m」とか「2段15m」のスラブ状の滝だ。ここは各パーティで固定ロープを張り、各自がタイブロックを装着して登った。私は途中で滑落するがタイブロックが効いて少しの滑落で済んだ。「滑るから注意して」と檄が飛ぶ。登り易い所を探しながらなんとか登り切る。
 怪我は無かったが、心に大きな傷を負って登り続けると、6mスラブ状の滝で、滝上から垂らしてくれたお助け紐を掴む直前で再び滑落し、滑り台の様に浅い滝壺に首まで浸かった。「寒かったら、カッパを着れば」とやさしい声をかけて頂くが、寒さを感じる余裕も無い。
 最後の10m涸滝は、みんなは固定ロープにタイブロックで登ったが、私は怖いので上からビレーしてもらい、必死で登る。 最後の滝を越えれば、詰めは短かった。尾根に這い上がる所が砂地獄の様に登り難く、アドバイスをもらって木の根を掴み這い上がった。
  権現山から畦ケ丸へ続く尾根を少し北に進み、小さなピークをひとつ越えた先に、右に下りる道があった。道標はボロボロになっていて、支柱だけ立っているが、下り口に茶色の土管に案内が書いてあった。この道は西沢から権現山に登る登山道だったが、危険なので廃道になったらしい。だから道標も修理されないのだろう。一部、崩れて歩き難くなっている所があったが、大部分は歩き易い登山道だった。しかし、1時間足らずで標高差約五百mを下るので脚にはきつかった。
 いつも「下山は慎重に」と心がけているが、特に沢登りで怪我をしたら「何があった?」と大騒ぎになり、「下山中に転んだ」と知れようものなら、「どうせ、気を抜いたのだろう」と叱責されるのは間違いない。いつも以上に慎重に下った。その為か、西丹沢自然教室に到着したのはバス発車の10分前で、バタバタと着替える事になってしまい、歩くのが遅くて大変申し訳ございませんでした。でも、帰りのバスも全員座れて助かりました。そして何より、2回滑落するも怪我も無く無事下山出来、良かったです。

 今回参加させて頂いた、大田山の会の公開山行は、まず参加希望を連絡し、直前の例会に出席し事前の説明を受け、一週間前に日和田山でクライミング・懸垂下降の練習をしたうえでの本番の沢登りと、きわめて準備周到でした。
 「だれでも参加していいですよ」という案内を真に受けて参加させて頂きましたが、本音では新規会員の獲得が大きなねらいでしょうから、すでに他の会に所属している私が参加させて頂き、さらに足手まといとなり、すみませんでした。お世話になりました大田山の会のみなさま、本当にありがとうございました。 記:S.K
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