【第四日:08月25日】  ミューレン発→ラウターブルンネン、インターラーケン、シュピーツ、ブリーク、サースグルンド、クロイツボーデン、ホーサース、ワイスミースヒュッテ泊
 今朝は雨も上がって、アイガーの夜明けの姿が楽しめた、双耳峰の様に並ぶ、アイガー、メンヒの間の鞍部に太陽が現れ一瞬ダイヤモンドの様に輝き次第に谷筋が明るくなってくる、ヴェルナーオーバーランドの風景に別れを告げてワイスミースに向かう。途中朝の早いラウターブルンネンは未だ雲海の下に有った。瞬く間に雲も晴れ温かい陽射しを受けてブリークまではベルナーアルペン鉄道(BLS)、ここからポストバスでサースグルンド(1589m)へ、黄色の大型バスが谷間(サースタール)の道を快適に走る、窓から見える家々の窓にはことごとくプランターの花で飾られていてとっても美しい光景だ。花の種類はゼラニュームの様だ。この光景はチューリッヒの空港に降り立ってからどの町でも同様によく手入れされている。
 カトリック教会とポストオフィスの前のバス停の広場、鼠返しの基礎に建つ古い蔵造りにも紅、ピンクの花が・・・、公衆トイレの手洗いでは温水も出る設備で冬季の寒さにも快適さが期待できる清潔さ。近くの川岸のハイキング路の木陰で昼食、年配のハイカーがウォーキングを楽しんでいる、二本タイプのストックの利用が普通の様だ。身体に日が当たる方は温かくて快適でも反対側は冷たい、やはり高原の気温でそう高くは無い、脇の牧草地ではバッタ?イナゴの様な虫が飛び跳ね、鳴いている、日本ではほとんど見られなくなった光景で懐かしく、子供に帰って虫を追っかけることに・・・。サースグルンド(1559m)からクロイツボーデン(2397m)へ、南から北に流れるサース谷を挟んで西側、反対側にスイス最高峰のドーム(4545m)を中心としたミシャベル山群が白銀に輝いている、そして、その向こうになるマッターホルンのあるヴァリス山群へと連なっている。今日の目的地は東側になる、途中のレストランには真紅のスイス国旗は翻って、雪山の白と調和してなんとも言いがたい素晴らしい風景、更に上の、ホーサース(3098m)へ、ワイスミース(4023m)がもう目の前に、氷河の端まで行く、初めて近くで見、触る氷河、これが氷河なんだと・・・・青い空に真っ白な氷河サングラスが欠かせない。ここからスイス山岳会のワイスミース・ヒュッテ(2726m)までは岩とザレ場の下り道、山々の風景と足元には高山植物が遅い夏を名残惜しむように咲いていて眼を楽しませてくれる。濃い紫のリンドウ?ゲンティアーナ、・・・・・。ヒュッテは氷河の谷の先、台地の先端に石造りで三階建て、展望のとても良い場所にあった、一回は食堂ホール、二回、三回が宿泊部屋でベッドに毛布、全てオランダの木靴の様な型をした革靴に履き替えて部屋に入るシステム、アイゼン、ザイル等は部屋の前にそれようの棚が造られていた。階下には洗面、トイレがあり、水洗でとても清潔。夕食は生ビールも飲める、スープから始まるメニューで内容もとても良かった。食後にオーダーをしたコーヒーにはびっくり!丼の様な器(スープボウル)並々と注がれミルクも砂糖も豪快に提供されて・・・二、三人が回し飲みできるほど!!
 部屋の様子は、Kさんと自分の二人は、人数の関係で別の部屋になったが二段式のベッドだった、この部屋には他に宿泊者は来ない様子で自由に使わせてもらった、四ヶ国語の注意書きが壁に貼ってあった、それはアイゼン等は部屋に持ち込まない、部屋を出る前に毛布等寝具を片付ける、出発にさいしお湯が欲しい人にはテルモスに入れてあげる、と言うようなこと。窓の造りが興味深かった、頑丈に出来ているのは勿論だが、両開きに加え、上の方が外側に向かってツイストする、いわゆる空気抜きの役目をするように便利さ。建物全体は石造りで内部の壁は木の板で張られてとても温もりが感じられる造作がされ隙間風は完全にシャットアウトおかげで夜も毛布だけでよく眠れた。
 
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