| 北海道 天塩岳と丸山 その1天塩岳四山 |
天塩西岳![]() |
| 【期日】 2017/06/25〜29 【メンバー】 CL:(Qさん)、TI (合計2名) 【コースタイム】 《06/25》雨天につき旭川空港から天塩岳ヒュッテに直行、途中東川町のスーパーで必要品購入 《06/26》天塩岳ヒュッテ4:06→車で→4:06新道登山口4:16→5:21連絡路分岐5:27→6:31円山6:38→6:57避難小屋→7:16西天塩岳(1465m)7:35→7:53避難小屋→8:37天塩岳(一等三角点1558m)8:47→9:49前天塩岳(1540m)10:11→旧道を下る→12:47天塩岳ヒュッテ→13:05新道登山口 車に乗って天塩岳ヒュッテに戻る 【コメント】 ・夕張三山(前山、夕張岳、滝ノ沢岳)と天塩三山(天塩前岳、天塩岳、天塩西岳)を登る計画だったが、 昨年(2016)、北海道には8月17日に台風7号が襟裳岬付近に上陸、21日に台風11号が釧路市付近に上陸、23日には台風9号が日高地方に上陸し、十勝地方・日高地方・オホーツク地方など広範囲に被害をもたらした。その間に台風10号も接近して被害を重ねた。北海道森林管理局(HP 道央地域 2017年6月13日)によると「 夕張岳登山に関連した林道(鹿島林道及び鹿島支線林道)は、昨年8月に路肩が決壊 した箇所の復旧工事のため、平成29年度は車両通行止め(徒歩通行可能)となります( 解除時期未定)」とある。 徒歩登山は解放されているが夕張岳ヒュッテまで15kmを重いザックを背負って歩むのは70歳を超えた身にはつらい。 そこでQさんは夕張三山をあきらめて、かわりに東大雪丸山と東丸山に登ることに変更した。 ・天塩岳は天塩山地になくて北見山地にある 天塩岳は、北海道士別市と紋別郡滝上町にまたがる標高1,558mの山。天塩川の水源に位置し、利尻島の利尻山を除くと道北では最高峰である。天塩岳を中心に前天塩岳や西天塩岳が1つの山塊をつくっているが、山容はおおむねたおやかである(天塩岳 - Wikipedia)。 天塩岳ヒュッテの傍にある天塩岳道立公園の案内には円山(天塩円山と書いてある)を加えて天塩四山と記してあった。 士別市のHPによると、「 天塩岳(標高1557.6メートル)は、北海道北部に位置する北見山地の最高峰の山です。昭和53年1月6日に主峰天塩岳を中心とする面積9,369ヘクタールが、「天塩岳道立自然公園」として北海道の指定を受けました。 山稜部はキバナシャクナゲなど数多くの高山植物が自生しており、ナキウサギの生息地としても知られています。また、山麓部はクマゲラをはじめとするカラ類、キツツキ類などの鳥類や、キタキツネ、ヒグマなども多く生息しています」とある。 一方、天塩山地は「北海道北西部を南北に延びる山地。西は狭い海岸平野を隔てて日本海に臨み、南は石狩(いしかり)川、東から北は天塩川の河谷に区切られる。平均標高約500〜600m。最高峰はピッシリ山(標高1032m)(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説)」とある。 ・燃料ガスの購入 今回は6月25日羽田空港7:50発〜9:25旭川空港着のJAL0551便を利用したがQさんの事前調査通り旭川空港の綜合案内でプリムスハイカロリーガス250ボンベを3個(そのうち1個は予備、単価約800円)購入することができた。 天塩岳ヒュッテ アクセスに公共交通機関がない。レンタカーや自家用車でしかアプローチできない。ツアー利用の手もあるか・・・ 道道101号線から終点の天塩岳ヒュッテまで朝日林道約17km、前半は舗装道路、後半の8.5kmが砂利道である。砂利道も新道登山口近くになると落石や洗い出された石が散在しているので注意が必要だ。ただし、2日間、広い駐車場に停まっていたのはほとんどが普通乗用車で走りやすい林道といえそうだ。 天塩岳ヒュッテは2階建て、収容人数40名(詰めればもっと)で、管理人はいない無料利用の施設であった。予約は不要である。一階玄関前にある利用日誌を書くことが(モラルとしても)不可欠(管理 士別市朝日総合支所経済建設課(電話0165−28−212))である。今回、一階には茨城からみえた男性と我々との3人で、二階には1グループ/日の宿泊であった。、7〜8月の混雑期間は「テント持参や車中泊も頭に入れておく必要があるとの情報があるくらい人気がある。 ヒュッテ前はキャンプ場で炊事場、公衆便所、駐車場がある。 ヒュッテ内には簡易水道付き小台所も、薪ストーブもある。 周回コース ピークハントで天塩岳に登るなら地形図から、ガマ沢(直登)コースが最短のように見える。今回の6月下旬ではガマ沢は雪渓と化し、ピッケル・アイゼンが必要と見えた。なお日本300名山ガイド東日本編(新ハイキング)によるとこのコースが旧道であった。 会えた登山者はヒュッテから前天塩岳〜天塩岳の左周り(現在はこれが旧道と言われている)を選んで、我々ののみが新道から円山〜西天塩岳〜天塩岳〜前天塩岳の右回りであった。左回り方がすこし楽かも知れない。 展望 一等三角点がある位だから素晴らしいはずだったが、薄い霧が山を覆い遠望がなかった。まだ白く輝くはずの大雪連峰をみたかったのだが。 関連 茨城から来た男性は新潟からフェリーで小樽に、暑寒別山を登って天塩岳に 高崎から来た男性も新潟から小樽に、羊蹄山、利尻山を登って天塩岳に とのことであった。これが総合的なエコノミーかも 下山後は第2報で |
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| 【記録】 |
| 天塩岳ヒュッテを車で出て2分ほどで新道登山口に着いた。登山口には「新道登山口案内」があり、樺の白肌が目立つ登山路は緑に囲まれていた。昨日の雨、今朝までの霧で登山路に茂る笹、ヤチブキ、ヨブスマソウに露がついて靴・スパッツ・雨具を濡らす。 なかなかの急登りもあるので肌からも雨具が濡れた。登山路は次第に狭くなるが平坦となる。木々に囲まれて展望はない。尾根に出るとオオカメノキ、ミヤマエンレイソウ、サンカヨウやツバメオモトなど晩春の白花が続く。尾根の小木林帯に紫花のエンレイソウもあった。白花と紫花の延齢草が混在するのを見るのははじめてだ。 新道・旧道連絡路分岐には「新道から天塩岳へ」の道標がある。茨城の男性の情報では行者大蒜があるとのことだった。目を凝らして探すと幼い個体がぽつぽつ見受けられた。摘むには心が痛む。10分ほど休憩して円山へ向かった。薮で囲まれた登山路に雪が残っており、予想外れでびっくりした。霧で高木から滴が落ちて下草を濡らしているせいか足元から蛙が飛び出した。全体的には暖かいのだ。ウコンウツギの花を見つけて喜ぶ。流れる霧が薄くなったのかようやく太陽が朧に見え始めた。がすぐに光を失った。左右から登山路にかぶさるミネザクラ(チシマザクラ?)は満開で花弁や若葉に霧滴を乗せていた。このあたりの登山路の脇にショウジョウバカマが咲き始めていてようやく雪解けしたことをうかがわせていた。 ハイマツ帯に入ると左右にミツバオウレンの花が続く。登山路はガレ道に代わり、広い場所には積み石(ケルン)道標があった。標高点1317mを過ぎて20分も登ると 円山の山頂(1433m)に着いた。山頂杭が立つが添えられた山名板も風雨によって褪せて何も読めない。ハイマツの中にすこし高そうな地点があるが広くて平坦な頂上部がある山なのでどこが頂上かにこだわることはない。霧で展望がないので少し休んで下った。 コルを過ぎて数分歩くと三角屋根の避難小屋に到着した。「西天塩への踏み跡があるのではないか」とのQさんの一声に応えて避難小屋(公衆便所側)の裏に回ると笹薮に広幅の切り開きが西天塩岳に向かって伸びていた。霧のせいで頂上は見えない。4分も登ると笹薮切り開きは残雪に消え、残雪斜面の右上はガレ場になっていた。スプーンカットの固い残雪斜面を登りガレ場の岩を踏んで登ると左から延びてくる尾根に会いペイントマークを見つけた。ペイントマークに導かれて西天塩岳山頂に着く。山頂尾根の西300mに標高点1465mがあるはずだがそちらへ進んだ踏み跡を見つけることができなかった。いつものように頂上で小休止して行動食を取る。やはりここでも薄霧のせいで展望がなかった。 西天塩山頂からペイントマークに従って尾根を下る。マークは尾根筋を先に続いているが左折して往路のガレ場、残雪斜面を下り切り開きへ下った。切り開きにはエゾイチゲ(ヒロハヒメイチゲ)の群落が太陽に向かって白や薄紫の花を開いていた。切り開きが無かったらこの笹薮をかき分けるのに何時間もかかるだろうと話し合いながら野鳴ったら避難小屋に帰って来た。切り開かれた方々に大感謝である(Qさんにとっては西天塩岳に登るのが今回の目的であった。こんなに楽々達成では「許せない」のでは・・・・ 避難小屋からも天塩岳に向けて笹薮切り開きが続く。路傍は萌え出したばかりのヒメワラビやマイヅルソウの群落、ゴゼンタチバナなどで飾られていた。右手(南)に切り開き道が分かれている。少し入ってみると先に霧のベールをまとった西天塩岳が見えた。西天塩山頂からのペイントマークはこの切り開きに繋がっているに違いない(下山後登破した男女からこれを確認)。登山路に距離標を認めるとすぐに湿ったコルとなる。水たまりが続き、いくつかの水たまりにはにオタマジャクシが塊になっていた。霧雲を通して照らす陽光が暑い。背後の西天塩岳も前にあるはずの天塩岳も霧雲の中の中にあるので足元の季節の花を探すのが楽しみになる。 標高点1396mから天塩岳の山腹を登る。ミヤマキンポウゲの黄花を撮影し落花時期のキバナシャクナゲには落胆して蕾のイソツツジやコケモモやまだ葉だけのクロマメノキには「これからだ」とつぶやいて霧の中を天塩岳山頂に向かった。左周回をしている人たちとすれ違い始めた。 天塩岳(1557.7m)山頂には立派な御影石製の山名杭が立つ。少し離れた場所に三角点標石がある。すこし埋もれているがこれも立派な一等三角点である。大雪山連峰を展望できるのを楽しみにしていたが流れる霧雲が天塩岳山頂部だけ覆って何も見えなかった。残念ながら記念撮影をしただけで前天塩岳へ下った。 天塩岳頂上細尾根を進むとコルになる。踏み跡が尾根道と尾根東側巻道に分かれているが迷わないように尾根道を進んで滝上町分岐に着いた。先ほどの尾根東側巻道は分岐と合流することなく滝上町に下っていた。巻道に騙されないことだ。分岐からまずハイ松の間を下る。下るにつれてナナカマド等が混じってくる。霧雲の下に出ると右(東側)に残雪に新緑の谷を見通すことができた。周囲が笹薮になると標高点1351mのコルに着く。前天塩岳に登るにつれ植生も再び変化を繰り返した。分岐を左に巻道を認めて標高差90m(コルからは250m)を前天塩岳頂上に登りかえした。 前天塩岳山頂(1540m) には、わかりやすい細くて白い山頂・山名杭がたっている。東西に延びる山頂尾根は南北の切れ込みが急である。霧に覆われた崖下には2つ岩が立つがその奥底は見えない。ここでは足を滑らせないよう注意が肝心だ。頂上稜線はガレ場である。しかしそこには石を覆う満開のイワウメ、石の隙間にコマクサ(紅花も白花も)やミヤマキンバイ(メアカンキンバイかも)が咲いたり蕾を持ち上げて持ち上げていそれらを踏まぬよう、岩雪崩を起こさぬようガレ道を下った。 尾根道と巻道が合流する。合流点には休憩中の男女があり、Qさんは天塩岳ヒュッテまでの道の状況を尋ねてみた。なにも問題はないとのことである。お返しに西天塩岳に切り開きから登るよう勧めていた。聞くところ、どうも旧道の定義に齟齬があるようである。 急降下してガマ沢右岸斜面を巻く道に下りついた。2.5km道標過ぎて樹林帯を下る。白樺(岳樺?)の木が並ぶ。登山道は地形図破線より低いところを巻き、標高点1032mを通る。右手から下っている小沢の堆積物の上で休憩した。ここにはリュウキンカが黄色の花を開き、見上げる斜面にはウスバサイシン(北海道にあるのかな?花がフタバアオイと違うが・・・)や行者大蒜が生えていた。茨城から来た男性に教えてもらったように右回り新道・旧道連絡分岐近くにギョウジャニンニクがちょぼちょぼ生えていたが、注意してみれば他の場所でも見つけられるようだ。でも保護しなくてはならない。 このあたりから見ると、ガマ沢は足元から眼の上まで雪渓が長く伸びて、その先どこまで雪渓が高く続くのかわからない。ガマ沢ルートを旧朝日村の管理者や登山者が敬遠するのもよくわかった。納得して下る徒歩道にすこし古い熊の糞が落ちていた。草の繊維でいっぱいだ。熊鈴を手で振ってならした。旧道・沢道分岐の道標近くで小休止する。足元にはノビネチドリ、ハクサンチドリ、ミヤマハンショウヅル、ミヤマスミレ等桃色や紫色の小さな花が咲いていた。 ヒュッテに向かう登山路(下山路)が天塩川支流の沢と何回も交差するようになった。流れの上には丸太や平板でできた小橋がかかり渡渉などしなくても済む。標高点832mを過ぎると旧道・新道連絡路分岐の道標があった。標高差250mの連絡路を登ると新道になるが登り返しを遠慮してヒュッテに向かった。また橋を渡ると10分で平坦な林道に出た。少し大きな沢を渡って右手に堰堤の上の水たまりを見ながら下る。標高点782mのすぐ下の古い鉄橋を渡ると残り200mで天塩岳ヒュッテの「天塩岳道立自然公園の案内看板」の脇に着く。 広場に数台の自家用車が駐車していた。天塩岳がこの時期、こんなに人気があったのかと驚いた。ヒュッテから18分くらい歩いて早朝出発した新道登山口に帰着した。 渡来した夏鳥の囀りを頻繁に耳にしたはずだが鶯、ツツドリとしかメモしていなかった。残念なことだ |