姫神山
【期日】 2011年10月07日
【コース&タイム】 
笹谷温泉発8:50⇒10:00笹谷IC⇒村田JCT⇒10:33前沢SA⇒滝沢IC11:58⇒ローソン盛岡大学前店着12:04昼食⇒12:42一本松登山口駐車場

一本松登山口駐車場→12:57公衆トイレ(登山届に記入)→一本松登山口発12:58→芝生斜面→一本杉登山口→林道→精英樹展示林13:00→13:11一本杉→ざんげ坂13:18→尾根→13:27休憩→13:37六合目→13:48休憩→八合目13:52分岐→14:20砲声→14:28分岐を土道へ→姫神山着14:35発14:55→往路を下る→一本松登山口駐車場着16:15

一本松登山口駐車場発16:19⇒岩手山焼走り国際村着17:30
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【コメント&記録】
  前日の寝袋に比べるとはるかに快適な布団の中から出て、窓から外を見る。神室山側杉斜面の上を北西から雲が激しく流れ、青空が見えるも、強い通り雨が降って屋根から糸になって流れていた。林の杉も大きく揺れている。来年3月まではアナログ放送のテレビを点けると、「低気圧が日本海から北海道東海岸へ移動して、宮城県全体に雷注意報、日本海海岸でも>18m/sの風」、起きてきたTSさんの蔵王山頂天気予報でも>20m/s強風、雨後曇であった。北蔵王縦走を諦めて、予定通り姫神山へ登ることにした。

  温泉らしい和風朝食をゆっくりとり、部屋に帰ってザック・バッグパッキングを直しして玄関前でキャンピングカーに積み込んだ。玄関にはヤママユガの大きなオスが落ちていた。SIさんがヤママユのシルクは薄緑の美しい織物になると話してくれた。各自、笹谷温泉の宿泊費・飲み物代を支払い、笹谷温泉を出発した。

   山を越した雲は東に流れるに従って消え、笹谷ICから、村田JCTに入る頃には秋の青空が眩い。仙台の西を北上して面白山の方(西)を見ると山を越えた時雨に日が当って2段の大虹が車を追いかけている。地面に近い方が鮮やかで濃く、大きい。世界遺産になった中尊寺、平泉を過ぎて前沢SAで休憩した。強い西風に落ち葉が舞う。十分に腰を伸ばした後、助手席のドアを閉めたUMさんがIMさんの左手指を詰めて一騒動があったが、どうにか大事にならず東北道を北進することができた。

  滝沢ICで一般道に下りてナビに従い、姫神山に向かう。昨年もWSさんと通った思い出のある道だ。正午頃、ローソン盛岡大学前店で各自、弁当を購入して車内で昼食にした。食後は一路、ナビに従って姫神山一本松登山口に向かう。段々道が狭くなるが大きな道別れには姫神山と書いてあるので安堵する。登山口が多数あるので、皆で目を皿にして一本松登山口への道を確認した。

  駐車場に着くと地元の男性数人が3台の車を停めて談笑中である。「一本松登山口はここですね」と確認して頂上の天気の様子を聞く。「風はあるよ」との返事で不安は消えて準備に入った。地元の方に姫神山登山の様子を聞くと「この人は、今年、これまでに350回登った。天気が良いと一日2回は登る」という。大貫さんと同じような登山をされているようだ。

  昨日と同じく、雨具、防寒具、行動食、湯・水を小ザックに入れ、まず公衆トイレの中にある登山届に記入し、曇天の下、道標に従って芝生の大きなスロープの中の踏み跡を辿った。踏み跡の左右にはウメバチソウがポツポツと咲き、ベンチや東屋が広い芝生の原に散らばっている。ここがキャンプ場?

  踏み跡が杉林に入るところに一本杉登山口と道標が立っていた。すぐ林道を横切って沢沿いの湿った登り道になる。高い杉の林が続くが精英樹展示林との看板があった。林床にオシダなどが茂っている。枝を落として真っ直ぐに立つ精英樹林の中に、場違いな太くて枝だらけでゴツゴツしたさらに高い杉が立っていた。一本杉と看板にある。近く沢に一本杉SIという看板もあったが今はどうもSIがないようだ。

  傾斜が急になる。沢沿いに目が届く限りまで階段が登っていた。階段道の途中にざんげ坂との道標がある。一度途切れた階段がまた続いた。沢から尾根筋に出て一休みし、再び、オーバーユース気味の泥濘んだ道を右に左にまた真ん中にと足を滑らせないように登る。帰りが思いやられた。 木々が岳樺の樹林に代わり、標高を稼いだことが分かる。

  いよいよ岩が出てきた。六合目を過ぎると急斜面になり、水が流れて泥道となる。「登山口は四合目だから半分登ったことになる」と先頭の陰のCLから檄が飛んだ。八合目分岐を過ぎ、一息ついている頃、雷鳴のような音が何回も轟いた。冬の訪れを告げる雷かと緊張したがみんなで「岩手山の演習している自衛隊の砲声」と同定して一安心した。

  少し登ったところでようやく低木の切れ目から岩手山が覗いた。岩手山から姫神山の間の盆地へ雲の隙間から日が射して何本も光の柱が立つ。厳かな風景だ。背丈ほどのツツジなどの木々が岩っぽい道に生えている斜面に岩道と土道の分岐があった。先頭のUMさんは岩道よりほんの十数m短い土道を選んだ。露岩の周りに手がかりになる潅木が茂り、岩には虎ロープが固定されていた。なるほど安全なコースだ。

  薮から平地に飛び出すとそこが姫神山の山頂だった。 姫神山は1123.8mの一等三角点の独立峰だ。東北百名山・日本200名山でもある。三角点は真鍮のペナントであの大きな一等の石はない。一寸した広場の周りは岩場や笹・潅木薮が取り巻き、すぐ下には田代コース、こわ坂コースの踏み跡が見える。広場の真ん中近くに小さな石祠もあり、中に本宮神社との古びた板や石川啄木の「ふるさとの山にむかいて」という和歌が入った額、啄木の写真、供え物、賽銭が供えてあった。

  石祠の先の岩場にでると大展望があった。皆を呼んで雄大な岩手山を見て、早池峰などを探す。残念だが雲が遠望をなくしていた。岩の上から振り返るとまだ緑の森の中に岩洞湖などがあった。男の岩手山、女の姫神山と対になっているそうだが、もう一つの女山の早池峰と三角関係だともいう。山の神様も人間様も関係がこじれるとクワバラクワバラか・・・・

  宿泊予定の焼走国際村食堂ラストオーダーの時刻を考えてこわ坂コースの林道歩き20分が余計と往路をそのまま下山することにして姫神山山頂を発つ。再び土道を下ると登りでは気が着かなかった薬師神社跡などの遺跡があった。岩をロープと低木の幹を握って全員上手に下る。左手指に怪我をしたIMさんも問題ないようだ。

  岩っぽい道にはウリハダカエデ、ミネカエデ、ハウチワカエデなどの色づいた葉が溜まっていた。急降下も順調に大きな石の杭まで下る。杭の側面には右下り大正?年・・とあった。右に曲がって急傾斜の泥道、階段道を下り続ける。

  芝生の原に出て登山口公衆便所の登山届に下山時刻記入し、駐車場に帰り着いた。雨に遭うことなく、強風にも吹かれず、下りで尻餅を2人搗いた位で全員無事に姫神山を踏破することができた。

   姫神山一本松登山口駐車場から岩手山焼走り国際村に向かう。盛岡市玉山区の好摩駅近くのスーパー「たますえ」で明日の朝食を仕入れ、ナビに任せて一般道を進む。ナビが目的地圏内で案内終了と沈黙した直後、右手林道から焼走国際村と書いた乗用車が出てきた。近道と判断して林道に突入したがこれが曲者、結局大回りして遠くから元の道を走る羽目になった。先ほどの林道入口を過ぎてすぐ近く、広い道に面して豪華な岩手山焼走り国際村が立っていた。

   UMさんに宿泊手続きを任せ、指示に従ってまず入浴(宿泊者は\400)し、ラストオーダーの10分前から夕食を開始した。恒例の生ビールで乾杯、落ち着いたところで8人用コテージNo.5へ移った。

  IMさんが言うように暗い中でコテージNo.5を探すのは難しい。どうにか見つけて荷物を運び込み、2段ベッドの割り当てを済ませ、一階の床で歓談を楽しんだ。コテージには台所、調理道具、食器、暖房とフル装備され、これで3000円弱/1人とは経済的だ。22時過ぎに羽布団に潜り込んだが暖かすぎて目が覚めた。渇きを癒すために台所で水を飲み、玄関から外に出て体を微風で冷やした。夜空には星が輝き明日の八幡平は晴天と告げているようだった。