| 【山行記録】 2月14日 |
||
|---|---|---|
| 第6日:エレナ - キタンダラ(4023m) 6:15に起きて外に出たら小屋の外には霰が吹き寄せられ、昨夜は泥水だった水溜りに氷が張っていて寒い。小屋に帰って温度計を見たら-3℃を指していた。昨日朝から5℃下がったことになる。7:30頃、ロバーツさんがポリッジ(粥)と食パン、湯、MYさんの餅、HTさんの即席ラーメンを持ってハットに入ってきた。お湯を持参のα米梅粥に入れ、ポリッジとMYさんに頂いた餅磯辺巻きを食べながら出来上がりを待つ。 朝食とパッキングを済ませて冬用の服装のままで8:30にエレナ ハットを出発した。ハットの周りはもう霧に覆われて昨夜の星空は本当だったのかと疑ってしまった。ペルグラの着いた岩場(スラブとガリー)をゴム長靴で下る。見るとガイド2人はそれぞれゴム長靴と重登山靴(RMSでレンタルしたという)を履いている。滑り易いペルグラ付き露岩や蘚苔が生えた岩を通るので重登山靴にすればよかったと思う。50分も滑る岩場を下って、背後の霧を透かして見るとポーターがエレナ ハットから荷物を担いで降りてきた。「朝の7時にキタンダラ ハットを出て、登り返して下り、もう追いついて」と、彼らの体力と同時に1日2時間で稼いでしまう効率にも驚いてしまう。そこからひと歩きすると滑り易かったスラブも終わり、エバーラスティングフラワーの薮帯に入ってほっとすることができた。 9:30頃、ようやく雲の下に出て、深いキタンダラ渓谷を見下ろすことができた。谷筋は遠く伸び、左にドッグレグしてキタンダラ ハットまで時間がかかりそうであった。下るにつれジャイアント セネシオが出てきて、その数を増す。左はブジュクへ下る往路の道だとガイドが教えてくれた。岩を右に回るとブジュクから登ってくる時には見つけられなかったスコット エリオット パスの看板があった。看板に4372mと書いてあるがTIの高度計と大幅に違う。ブジュク ハットで3962mと合わせてエレナの2日間で気圧表示に変化がないのにこの標高差が大きすぎると気にはなった。まあガイドもいることだし、ルートを書き込んだ地図を手に入れられなかったのだから地図読みすることもないと数字を無視することにした。登山路はスコットエリオット パスからさら右に曲がって比較的平らなゴロゴロ岩場を通る。岩の上に踏み跡が着いているようには見えない、なかなか難しい場所だ。よく見るとガイドが踏んで行く岩の左右に小さなケルンがある。 ゴーロを過ぎていよいよ 深いキタンダラ渓谷ヘ下る。渓谷の切り立ったの底遠くに一対のキタンダラ湖が見えた。急斜面を下っていくにつれ残雪は無くなり、頭上はるか上を雲が流れるようになった。谷底に降りてジャイアント ロベリアやジャイアント セネシオの林になっているモレーンの斜面を上り返す。登山路は右のベーカー山塊からオーバーハングしている大岩壁の下に付けられていて、下ったところにはやはりボグがあった。何度かアップダウンを繰り返す。 キタンダラ湖を見下ろすジャイアント セネシオの林にヘザーの木が混じるようになる頃、清らかな細沢を渡る。林からアッパー キタンダラ湖を過ぎると最初にガイド・ポーター用ハット前の湿った草原に出てくる。そこからほんの少し歩くとジャイアント セネシオの林に囲まれた登山客用キタンダラ ハットが眼の下直ぐの場所にあった。満開のエバーラスティングフラワーの薮を見ながらハットの入口に回ると右手がロウアー キタンダラ湖で青空と白雲を静かな湖面に映してエレナ キャンプの岩場から想像もできないような別天地であった。セントラル サーキットで随一美麗と思われる。周囲の斜面に多数のジャイアント ロベリアが生えていたが既に花穂が枯れ果てて期待したサンバードはどこにも囀っていなかった。 ハットの入口にはクッキング道具や料理用ガスボンベを置いたテラス、テラスの右側に上下半分づつ別々にも開閉できるドアがあった。開けて入ってみると広間の奥に3階になったベッドがあった。これまでのハットと同じく内外とも清潔に整理整頓され、窓にはガラスが填め込まれ、金属壁に穴もない。この快適な小屋を3人だけで占領できると喜んでHTさんは2階を一人で、残りの男2人は1階に寝具を広げた。12:10にはロバーツさんがテラスで調理したオムレツ、パン、紅茶が始まり、落ち着いた所でハットの周りの風景や草木、花の写真を撮る。MYさん発案通りにエレナ ハットに2泊しなかったらルート最高の場所でこの晴れた午後を過ごせなかったはずだ。 昼寝をするMYさんに付き合って寝袋に半身を突っ込んでウトウトしていたら、突然、左足の甲が痛み出し、左足を動かすのがどんどん辛くなってきた。MYさんは「どっかで岩か木にぶっつけたが夢中だったので気がつかなかったんじゃない」と言って痛み止め軟膏剤をだしてくれた。これまで日本でも海外でもこんな怪我をしないように心がけてうまく行ったのにと悔やむ。MYさんがコマイ(氷下魚)の干物を持ってポーター・ガイドの焚き火宴会を慰問するという。一緒に直ぐ近くの岩陰に出かけたが痛みが増した左足を引き摺る始末であった。明日は登り2時間、稜線2時間、下り4時間という。朝までには薬が効いて欲しいものだ。 |
||
| ※ 山行インデックスのページに戻る | ||
| サムネール写真をクリックすると拡大写真を表示します | ||
| Feb/13 |
||